[10日 ロイター] - 市場関係者によると、今週の米株式市場では、大統領選以降、値上がりが続いている銀行株の値動きに注目が集まるとみられる。S&P銀行株指数<.SPXBK>は、金利上昇、規制緩和、減税、景気拡大への期待から、大統領以降32%値上がりしている。

ただ債券市場では、連邦準備理事会(FRB)が予想以上に速いペースで利上げを進め、イールドカーブのフラット化が進むのではないかとの見方が一部で浮上。これが銀行の収益を圧迫する要因になるとの懸念が出ている。

フォワード市場では、米2年債と10年債の利回りスプレッドが、現在の122ベーシスポイント(bp)から、年末には93bp前後に縮小するとの見方が織り込まれている。

米資産運用会社ダブルライン・キャピタルを率いる著名投資家ジェフリー・ガンドラック氏は「過去の例をみると、FRBが年に複数回利上げした場合、イールドカーブのフラット化が進むことが多い」と指摘。金融株を売却したことを明らかにしている。

一方、JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル・マーケット・ストラテジスト、デビッド・レボヴィッツ氏は、金融株の上昇がさらに続くと予想している。

同氏は、たとえ規制・税制改革に時間がかかったとしても、トランプ政権が具体的な日程などの詳細を示していけば、投資家は忍耐強く待つだろうと指摘。ただ、市場はすでに政策変更を織り込んでおり、「最大のリスクは政策面で失望を招くことだ」とも指摘した。

キングズビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は、銀行株のアウトパフォーマンスは終わったかもしれないが、調整局面に入るかは不透明だと予想。

「投資家がイールドカーブや市場の変化に着目するか確信が持てない。とりあえず買っておいて、あとで『本当に大丈夫か』と不安になるパターンではないか」と述べた。