[ブリュッセル/ベルリン 13日 ロイター] - 欧州連合(EU)財務相が17─18日に開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議向けに、保護主義に対抗すると同時に、2008年の金融危機を受けて導入された一連の措置を維持するとの姿勢を表明する文書を用意していることが明らかになった。米国を暗に示しているものと見られる。

文書はEU加盟国全体の見解を取りまとめたもので、独バーデンバーデンで開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議向けにEU財務相が作成。ロイターが入手した同文書は、「われわれは開放的な世界経済を維持し、保護主義に対抗し、世界的な経済協力を保つことにコミットしている」とし、規則、および市場原理に基づいた国際的な経済秩序に対する支持を表明している。

ロイターが今月7日に入手したG20財務相・中央銀行総裁会議の共同声明草案によると、保護主義に断固として反対するとの文言が削除されたもよう。代わりに、米国の政権交代を踏まえ「開放的で公正な国際貿易システム」を維持することを確約するにとどめる可能性がある。一部の当局者はこうした文言はトランプ米大統領が示している保護主義的な姿勢に対応するものとの見方を示している。

ただG20当局者は、共同声明は討議内容を踏まえ草案から大きく変更される可能性もあるとしている。

EU財務相の文書はまた、「金融規制の後退を回避することが必要となる」とも指摘。トランプ大統領が示した金融規制改革法(ドッド・フランク法)の見直しを踏まえたものとみられる。

このほか「国際的な協調とG20による金融規制に関する国際フォーラムへの継続的な参加が重要となる」とも指摘。米下院金融委員会のパトリック・マクヘンリー副委員長がイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長宛の書簡で、FRBは国際的な規制基準をめぐる交渉を打ち切るべきとの考えを示したことを踏まえている可能性がある。