[エルサレム 13日 ロイター] - 米インテル<INTC.O>は、イスラエルの運転支援ソフト会社モービルアイ<MBLY.N>を153億ドルで買収することで合意した。

インテルはモービルアイの買収により急速に発展しつつある自動運転車部門で主導的な立場を確立するもよう。半導体大手エヌビディア<NVDA.O>、通信用半導体大手クアルコム<QCOM.O>、自動車部品メーカーのデルファイ・オートモーティブ<DLPH.N>などの間で繰り広げられている開発競争の勢力図が変化する可能性がある。

1株当たりの買収価格は現金63.54ドルで、自動運転技術に注力する企業の買収案件としては過去最大規模。買収価格はモービルアイの10日の終値に約33%上乗せした水準となる。

買収は向こう9カ月以内に完了の見通し。インテルは非一般会計原則(GAAP)ベースの1株利益とフリーキャッシュフローが即時に押し上げられることを見込む。

買収後、インテルは自社の自動運転車部門をモービルアイの事業と統合。統合後の部門はモービルアイのアムノン・シャシュア会長が率いる。

インテルのブライアン・クルザニッチ最高経営責任者(CEO)はモービルアイの買収について、「自動運転車の目と、自動運転車を実際に運転する頭脳」の統合と位置付けた。

インテルは半導体に強みを持つ一方、モービルアイは衝突回避支援システムやマッピングソフトなどに注力しており、インテルはモービルアイを買収することで自動運転車の開発に必要な一連の技術を手中にする。

ループ・キャピタル・マーケッツのアナリスト、ベッツィー・ファン・ヒース氏は、「インテルは自動車市場でのプレゼンスはまだほとんどないため、今回の買収は成長が見込める市場への参入に向けた非常に大きな機会となる」とし、「モービルアイの技術は非常に重要であるため、買収価格は適切と見ている」と述べた。

モービルアイは1999年設立。世界の運転支援・事故防止ソフト市場シェアの70%を占める。2016年の調整後純利益は1億7330万ドル、社員は660人。

インテルとモービルアイはこれまでに独自動車大手BMW<BMWG.DE>と連携し、今年下期に自動運転車約40台の試験に着手する計画を明らかにしている。

モービルアイは米株式市場中盤の取引で前営業日終値比29.5%高の61.23ドル。一時は61.50ドルまで上昇した。インテルは約2.1%下落。インテルとモービルアイの双方と提携しているデルファイは約3%上昇している。