3月13日、IoT家電を備えた「スマートホーム」を制するのは音声かテキストメッセージかを巡り、ハイテク業界で議論が過熱している。写真は、シミュレーションソフトを使って家電をスマホで操作する方法を見せるユニファイドのトビー・ルッカートCEO。シンガポールで3日撮影(2017年 ロイター/Edgar Su)

[シンガポール 13日 ロイター] - IoT(インターネット・オブ・シングス)家電を備えた「スマートホーム」を制するのは音声かテキストメッセージかを巡り、ハイテク業界で議論が過熱している。音声認識機能を備えた機器は急速に普及が進んでいるが、使い勝手の良さからテキストメッセージを推す声もあり、議論は尽きない。

 スマートホームは、アマゾン・ドット・コムの「エコー」やグーグルの「グループホーム」など音声認識機能を備えた対話型スピーカー端末を使い、音声によって照明を暗くしたり、歯磨きペーストを注文したりできる。

 こうした人工知能(AI)搭載の音声認識機器は2014年にはほとんど出回ってなかった。しかしコンサルタント会社ボイス・ラブズによると、今年の出荷台数は2450万台に達し、昨年の650万台から急増する見通しだ。

 他のハイテク大手もこの分野に進出している。アップルは音声認識アシスタント「Siri(シリ)」の利用範囲をモバイル機器からパソコン、自動車、住居へと広げている。中国ネット検索大手の百度(バイドゥ)は先月、AIアシスタント関連企業の渡鴉科技(Raven)を買収。サムスン電子もAI開発の米ヴィヴと提携する計画だ。

 ただ、将来的にIoTとの対話には音声が不可欠との主張に懐疑的な見方もある。

 例えばフェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグ氏は「周りの人たちの邪魔にならない感じがする」として、テキストメッセージを支持している。同社は音声認識AI「ジャービス」を開発している。

 また複数の家電大手メーカーが、一般的なテキストメッセージを家電に送り込む技術を手掛けるシンガポールのユニファイド・インボックスに注目している。この技術を導入すると、ワッツアップなどのメッセージアプリを使い、テキストメッセージにより家電の操作が可能だ。

 ユニファイドのトビー・ルッカート最高経営責任者(CEO)は「機械の言葉と人間の言葉を取り持つ万能翻訳機だ」と話す。