3月8日、製薬大手6社のトップがトランプ米大統領に会うためワシントンに向かった1月、それが険悪な雰囲気の会談になり得る材料はすべて揃っていた。写真は1月31日、ホワイトハウスで製薬業界のトップと会談するトランプ大統領(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

[ワシントン 8日 ロイター] - 製薬大手6社のトップがトランプ米大統領に会うためワシントンに向かった1月、それが険悪な雰囲気の会談になり得る材料はすべて揃っていた。

 その数週間前、トランプ大統領は、医薬品価格があまりにも高く、製薬会社は「殺人を犯しているのに罪を免れている」と非難して、製薬各社の株価を急落させていた。

 ところが、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や、ノバルティス、メルクを含む大手製薬の最高経営責任者(CEO)たちを迎えたトランプ大統領は、驚くほど愛想よく振る舞い、自らホワイトハウスの執務室を案内して回ったと、その朝食会に参加した数人が語った。

「それが険悪になる可能性はあったし、私たちもそうなるのではないかと考えていたが、それに比べたらはるかに良い会合だったのは確かだ」とこの会合の状況に詳しい業界関係者は語った。

 トランプ大統領は、製薬業界への公然とした攻撃を繰り返さなかった。その代わり、製薬各社のコストを押し上げている「時代遅れの」規制に焦点を当てたという。製薬会社のCEOたちは、規制緩和と米国の割高な法人税率を変えるという大統領の言葉を土産に持ち帰った。

 1月20日大統領に就任して以来、トランプ氏は自動車、航空、小売、医療保険といった業界リーダーたちと少なくとも9回の会合を行なった。8日にも、トランプ氏はニューヨークの不動産開発会社や、プライベートエクイティのトップたちと昼食会を催した。そこではインフラ整備に関する官民協力の可能性が議論される見込みだという。

 早朝や深夜のツイート投稿や演説のなかで、トランプ大統領はこうした企業の多くに関して、彼らのコスト超過、高価格、海外での生産活動を非難し、幾度となく企業株価に悪影響を与えていた。