3月14日、「教育無償化」について議論している自民党特命チームは、恒久財源の検討対象として教育国債と税制改正、消費税拡大、こども保険の4つの案に意見集約していることがわかった。写真は2013年2月、都内で撮影(2017年 ロイター/Shohei Miyano)

[東京 14日 ロイター] - 「教育無償化」について議論している自民党特命チームは、恒久財源の検討対象として教育国債と税制改正、消費税拡大、こども保険の4つの案に意見集約していることがわかった。

 この中で、教育国債が最も現実的な手法との意見が多数となっており、実行に移す際に「無利子非課税」や相続税と相殺できる設計にするアイデアも浮上。幼児教育から大学までの無償化に未来投資の観点から、年間5─10兆円規模を念頭におく意見が出ている。

公的教育支出のGDP比、OECDで27番目

 教育費の「無償化」は、義務教育の公立学校以外で実現していない。経済協力開発機構(OECD)によると、2013年の日本の公的教育支出の国内総生産(GDP)比率は4.5%と34ヵ国の中で27番目。加盟国平均の5.2%をかなり下回っている。

 安倍政権は、経済財政運営方針を定める今年の「骨太方針」の中に、教育無償化の財源確保を盛り込む方向で調整を始めている。

 自民党の教育再生本部(本部長・桜田義孝衆院議員)の「恒久的な教育財源確保に関する特命チーム」において、今年1月から馳浩・前文部科学相を中心に財務省の関係部局や文部科学省、内閣府などのスタッフも出席し、検討を進めてきた。

 議論中の課題について馳・前文部科学相は、1)無償化のための恒久財源が必要であることの論拠、2)財源確保の方法、3)無償化対象の洗い出し、4)給付方法として家計への直接給付か教育機関への給付か──を挙げた。

 財源の規模は、無償化の対象によって大きく振れるため、同チーム内での意見集約は進んでいない。

 文部科学省の試算によると、幼児教育から大学まで授業料無償化に必要な年間予算額は、幼児教育が7000億円、私立小中学校分が数百億円、高校が3000億円、大学が3.1兆円の合計4.1兆円。