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入社1年目の教科書
【第8回】 2017年3月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
岩瀬大輔 [ライフネット生命保険株式会社 代表取締役社長]

社会人は最初の1年で決まる!
新入社員が知っておくべき3つの原則

入社まであと10日ほど。
不安と期待が入り混じり、
「今のうちに何かやっておくべき準備はないか」と悩む人も。
そんな「もうすぐ入社1年生」のみなさんに、
36万部突破のベストセラー『入社1年目の教科書』著者・ライフネット生命保険社長岩瀬大輔氏が、新入社員が入社する前に知っておくべき、「仕事における3つの原則」をお伝えします。

来週から新社会人のみなさんが、今知っておくといいこと Photo:milatas-Fotolia.com

仕事における3つの原則とは?

岩瀬大輔 ライフネット生命保険(株)代表取締役社長。1976年埼玉県生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。1998年卒業後、ボストン・コンサルティング・グループなどを経て米国に留学。2006年ハーバード経営大学院(HBS)を日本人4人目のベイカー・スカラー(成績上位5%表彰)として修了。帰国してライフネット生命保険設立に参画。撮影/佐久間ナオヒト

 この記事を読んでくださっている方の中には、来週から社会人生活がスタートする人も多いと思います。そこで今回は、会社に入る前に知っておくといい「3つの原則」についてお話しします。
 私が入社1年生対象の講演会などでいつもお話していることですので、社会人何年目かの方はすでに聞いた話かもしれません。そういう方も、改めて「自分は本当にできているだろうか」という視点で読んでいただければ幸いです。

 書籍『入社1年目の教科書』で紹介している「仕事における3つの原則」は、次のとおりです。

1.頼まれたことは、必ずやりきる
2.50点で構わないから早く出せ
3.つまらない仕事はない

 今回は、原則1「頼まれたことは、必ずやりきる」について説明したいと思います。

最初の会社の上司のひと言

 私自身、新卒で最初に働いた会社で、次の言葉を言われました。
「優秀かどうかっていうのは実はどうでもいい。頼んだことを必ずやりきるかっていうのが、一番大事なんだよね」

 「やる」というのはどういうことなのかというと、「完璧じゃなくていいから、やる」ことなのだと。

 「頼んだことを絶対やる人には、次、また仕事が回ってくる。いくら優秀でも、頼んだことをちゃんとやってくれない人には回ってこない」と。頭がいいとか、優秀であることより、要は頼まれたことをやりきるかどうかが大事なんだと。
 このひと言は、強く印象に残りました。

 実際、自分が仕事をお願いする立場になってみると、よくわかります。
「あれどうなりましたか?」とか「あの件、できた?」などと督促しないとやらない人は、結構います。
 上司にせっつかれてから重い腰を上げる、何度も進捗をたずねても「今やろうと思っていました」と言う。心当たりのある人もいるかもしれません。

 一方で、1回依頼したら、絶対に忘れずにやってくる人がいます。
 こういう人には「じゃあ次はこれをお願いします」などと、次の依頼がくる。そうこうしているうちに、どんどん新しい仕事がきて、早いスキルアップが実現してしまいます。
 そして、気がつくと、「仕事の速い新人」「仕事ができる新人」などと評価され、ますます仕事を任され、社内の仕事のできる人を紹介してもらったり、おもしろそうなプロジェクトに参加できたりと、仕事の幅も広がっていきます。

同じスタート地点にいたのに、気づけば大きな差が

 スタートは同じ「これをやっておいてね」の上司のひと言だったかもしれませんが、1ヵ月、3ヵ月、半年と経つにつれ、「ちゃんとやる人」「言われればやる人」「言われないとやらない人」「言われてもやらない人」との差は大きくなるばかり。

 「社会人は最初の1年で決まる」と言いますが、きっかけは「やるか・やらないか」の差だけかもしれません。
 だから、とにかく最初に目指すべきは、上手にやるではなく、「とにかく頼まれたことは、どんなことでも全部やる」ことです。
 上司に催促されてしまったとしても、「ここまでやりました」としっかり報告できて、「いつぐらいまでにできます」と見通しも伝えて、最終的にやりきることができれば問題ありません。大事なのは、「どんなことも」やりきるということです。

 ときには、「時間があるときでいいから……」と、本当にささいなお願いごとを受けることもあると思います。
 フロア内にある文房具のストック量を教えてとか、××のニュースに関する新聞記事を集めてくれだとか、急ぎではない雑務の数々。
 こうしたものについても、しっかりやること。もちろん優先順位をつけながら進めていく必要があると思いますが、頼まれたことはすべて把握し、ひとつずつやりきることが重要です。
 もしかしたら、上司は誰に何を頼んだのか忘れていることもあるかもしれません。そういうときこそチャンスです。あなたのほうから「できました」と報告するのです。仕事が速い人はレスポンスが速い。反応の良い新入社員は、それだけで「積極的だ」「優秀だ」とプラスの評価につながるかもしれません。

 さらに、「昨日おっしゃっていた◯◯の件ですが、昨年1年間のデータを調べてみましたら××でした。もうさかのぼって、2年、3年分調べてみたほうがよいでしょうか」などと、先手を打ったら、「さらに上をいく提案のできる人」とか「自分から積極的に仕事に取り組んでいる人」と思われることも。
 こうした「小さな功績」の積み重ねが、1年後のあなたの経験値となり、スキルとなり、周囲からの評価になっていくのです。

 次回は、原則2.50点で構わないから早く出せについて、お話したいと思います。
  ※次回は3月31日(金)更新予定です。

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岩瀬大輔 [ライフネット生命保険株式会社 代表取締役社長]

1976年埼玉県生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。1998年卒業後、ボストン・コンサルティング・グループなどを経て米国に留学。2006年ハーバード経営大学院(HBS)を日本人4人目のベイカー・スカラー(成績上位5%表彰)として修了。帰国してライフネット生命保険設立に参画。2010年、世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」に選出。内閣府IT戦略本部専門調査会委員。 主な著書に『ハーバードMBA留学記~資本主義の士官学校にて~』(日経BP社)、『生命保険のカラクリ』(文春新書)、『ネットで生保を売ろう!』(文藝春秋)、論文に「規制緩和後の生命保険業界における競争促進と情報開示」(「保険学雑誌612号」2011年3月号)などがある。


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