[東京/ベルリン 15日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が、今年の主要テーマの1つである「経済の強靭(きょうじん)性」に関し、財政の持続可能性や自由貿易の意義などを盛り込んだ付属文書の取りまとめを検討していることが15日、明らかになった。共同声明(コミュニケ)とは別の文書とする方向で、17日からドイツのバーデンバーデンで始まる会合で採択を目指す。

G20交渉に詳しい複数の関係筋が明らかにした。付属文書の策定は議長国・ドイツの発案で、実体経済や金融政策、貿易など5分野・10項目程度について、中長期的な観点から経済財政のあり方を指摘する「原則集」の色彩が強い。

具体的には、過去のG20での議論を踏まえ、財政余地を確保することの重要性に触れるほか、通商分野では公平で自由な貿易の意義を明記し、保護主義への反対姿勢をにじませる公算が大きい。

トランプ新政権発足後、幹部職員の不在が続く米財務省が「現段階では組織として明確な意思決定ができない」(G20交渉筋)ため、各国は米国の事情を考慮した上で最終的な文言調整を続けている。

G20の共同声明の内容は、その時々の世界の経済情勢が色濃く反映されることが多い。ドイツ当局は、経済が「危機」から「平時」に移行しつつある現状を踏まえ、共同声明とは別に、経済財政運営を巡るより普遍的な指針が必要と判断した。

この付属文書はバーデンバーデン会合で示される方向だが、今後の調整次第では7月のG20首脳会合(ハンブルク・サミット)まで持ち越される可能性もある。

(ポリシー取材チーム 編集:田巻一彦)