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現金の動きを伴わない取引がわかれば
会計は理解できる

2011.5.16 0:20

國貞克則

[ボナ・ヴィータコーポレーション代表取締役]

1961年生まれ。東北大学工学部卒業後、神戸製鋼所入社。海外プラント輸出、人事、企画などを経て、96年米クレアモント大学ピーター・ドラッカー経営大学院でＭＢＡ取得。2001年ボナ・ヴィータコーポレーションを設立。ドラッカー経営学導入を中心にしたコンサルティングと、日経ビジネススクールなどで会計の講義を行っている。
主な著書に『財務３表一体理解法』（朝日新書）、『ストーリーでわかる財務３表超入門』（ダイヤモンド社）、『究極のドラッカー』（角川新書）、『The Trilateral Approach：グローバルに働く人の英文会計』（ボナ・ヴィータコーポレーション）などがある。

これならわかる！　「國貞克則の使える会計勉強法」

会計の勉強は難しいと思われがちですが、お金の出入りを表すお小遣い帳や家計簿が理解できる人なら誰でも理解できます。

この連載では、いままで会計がわからなかった人、初めて会計を学ぶ人に向けて、会計の本質と全体像を理解するためのコツをお教えします。

実際のビジネスの現場でのお金の流れから会計の仕組みをつかむ、そして、PL（損益計算書）・BS（貸借対照表）・CS（キャッシュフロー計算書）のつながりで会計を理解する、画期的な勉強法をお楽しみください。

バックナンバー一覧

　何が変わっているか。ＢＳの右側の買掛金に600万円が記入されています。これは将来600万円を支払わななければならない義務を負ったことを意味します。

　負債のことをいままでは他人からの借金と言ってきましたが、負債の正確な意味は将来支払わなければならない義務のことです。借入金も将来支払わなければならない義務です。

　売掛と買掛の処理が理解できたところで、この2つの取引を第4回のコラムからの続きの表に記入してみましょう。第4回のコラムで説明した、資本金300万円、借入金200万円、売上1200万円、仕入600万円、機械装置への投資300万円を記載した3表を再度掲載しておきます。