これが国家の指導者の見識か?しかし、前述の世論調査では文氏の支持率は上昇しているのである。韓国国民は自分たちの安全をどう考えているのであろう。あきれるばかりである。

 韓国の国民は、努力が報われず、生活への不安が増大していることが大統領への不満となり、北朝鮮の脅威への対抗よりも朴大統領弾劾だけに目を向けているのである(詳細は2月14日付の寄稿「韓国人に生まれなくてよかった」参照)。

 大統領選挙によって韓国に親北政権ができれば、北朝鮮の核・ミサイル開発を断念させようとする日米韓の結束を壊し、北朝鮮の核・ミサイル開発を助長することになるであろう。韓国政府は、北朝鮮を庇う中国に接近するかもしれない。

 そうなった時に米国のトランプ政権は韓国を見放すことにならないであろうか。そして、韓国が北朝鮮に首根っこをつかまれ、北朝鮮の言いなりになる可能性すら排除できない。そうなれば、北朝鮮の核・ミサイルの脅威は日本にとってより切実なものとなるであろう。北朝鮮の核・ミサイル開発に韓国ばかりか日本も、より危機感を抱くべき時が来ている。

日本の平和主義は
各国がそれを尊重してくれてこそ

 戦後の日本の発展の基礎には憲法にうたわれた平和主義がある。日本が今後とも平和国家として歩んでいかなければならないのは当然である。今後とも、日本は他国を脅かすような軍事力を持つべきではない。しかし、日本が平和愛好国であれば世界はこれを尊重するという前提は崩れているのである。

 北朝鮮のような国がある以上、日本は自衛のための努力を強化するべきである。安倍政権のもとで進められた集団的自衛権の行使や日米安保条約のもとでのガイドラインの改定は当然必要とされるものである。また、政府は「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を与党に提示したが、これは多国間で捜査情報などを共有する「国際組織犯罪防止条約」を締結するために必要な法整備である。

 ところが、野党などはこれを「共謀罪」法案だなどとし、「国民の言動を過度に委縮させ、思想や活動、内心の自由やプライバシー権など基本的人権を侵害する可能性が極めて高い」として強硬に反対している。