3月14日、韓国の輸出品は中国で広く人気を得ている一方、中国共産党によって巧妙にかき立てられた愛国心が、外交的なもめ事に直ちに加勢し得ることを、韓国済州島での中国人の下船ボイコットは示している。写真はクルーズ客船コスタ・セレーナ号。上海で撮影(2017年 ロイター/Aly Song)

[上海 14日 ロイター] - クルーズ客船コスタ・セレーナ号が韓国の観光地、済州島に到着したとき、バイ・リユンさんは船内にとどまった。船内では、クルーがマジックショーやゲーム、ワインテイスティングを開催していた。

 船内に残ったのは彼女だけではない。

 3000人以上乗船していたとみられる中国人のほとんどが、物議を醸している米ミサイル防衛システムの韓国配備に対する中国政府の激しい反発に連帯を示すため、コスタ・セレーナ号から降りなかった。

「私たちは一日中ずっと、クルーズ船で過ごした。とてもハッピーだった」と、中国西部の甘粛省から来たバイさんは14日、帰路につく途中で下船した上海でこう語った。

「この特別な時期、中国人として私たちは政府の呼びかけに必ず応じるべきだ。つまり、済州島に行かないことだ」

 その決断によって、韓国メディアの報道によると、済州島の港ではツアーガイドたちと約80台の観光バスが待ちぼうけを食らった。

 中国は、米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の強力なレーダーが自国の安全保障にとって脅威だとして、同システムが韓国に配備されることに公然と異を唱えている。

 一方、韓国と米国は同システム配備について、北朝鮮によるミサイル攻撃の高まる脅威から韓国を守るために導入されると主張している。

 それにもかかわらず、中国政府は、報復として韓国企業を狙い撃ちしていると明言してはいないものの、韓国と取引する企業や韓国で活動する企業に対する圧力を強めている。