[東京 16日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>の福市得雄専務役員は16日、トランプ米大統領が同社に米国内で工場を建設するよう再び要請したことについて、すでに投資や雇用の面で「米国には十分寄与していると思うが、地域への貢献を今後も続けていきたい」と語り、トランプ政権の政策の動向を「注意深く見守っていきたい」とした。

新車発表会後、記者団に対して述べた。

福市専務はまた、「どこで作ったら一番良いものが出せるかを常に考えている」と説明。その中では車両価格や税金、品質、物流など考える要素が多岐にわたるため、「単純に1つの要素だけでは答えは出せない」と語った。

トヨタはすでに米国内で10の生産工場を構え、約13万6000人を雇用している。同社の豊田章男社長も今年1月には今後5年間で100億ドルを米国に投資する計画も強調した。メキシコでは19年の稼働を目指して米国向けの「カローラ」を生産する新工場を建設している。

日本自動車工業会(自工会)の西川廣人会長(日産自動車副会長)は同日の会見で、トランプ大統領がトヨタに米国内で工場建設を要請したことに関して「自国に投資して欲しいと思うのは当然で、まったく違和感はない」と述べた。

米国への投資は「各社の判断」とした上で、各社にとって米国事業は重要な位置づけのため、トランプ政権の政策下で「どう事業展開をしていくかは各社が真剣に議論されると思う」との見解を示した。来月中旬に始まる日米経済対話で麻生副総理と米国のペンス副大統領が「建設的な議論を行ってほしい」と期待を込めた。

トランプ米政権が目指す北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しに関しては日系、米系問わず自動車メーカーとしては「サプライチェーンとしてどういう形で最適化を図るかという命題になる」とした。

(白木真紀)