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輸出減は需給より投機の円安材料
ドル円年末値を90円→87.5円に

田中泰輔
2011年5月11日
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 東日本大震災によって日本経済は下振れ、サプライチェーンへの打撃による供給制約で輸出が減る公算だ。日本銀行は強く長く金融緩和を進め、拡大必至の財政赤字には懸念が強まろう。一見すると円安で当然と思うだろう。

 震災後も、震災前に想定した「緩やかな円安」という基本観は変わらない。ただし円安への中心軌道を円高側にシフト、年末時点の想定を1ドル=90円から87.5円にした。一方この軌道を中心に相場の振れが大きくなると見る。震災後の円相場の見方で何が変わり、何が変わらないのか。

 上のグラフの「豪ドル/円と日本株価」は、震災後の内外情勢の変化を端的に示す。2009年春以降の金融相場では、世界経済が拡大方向なら需要増加で資源高となり、リスク通貨の豪ドルも高くなった。他方、安全通貨たる円は安くなり、円安は金融相場下の日本株をアウトパフォームさせる。逆に世界経済の見通しがかげると、資源価格や豪ドルは調整し、円は上昇し日本株はアンダーパフォームする。以上の巡り合わせの結果、豪ドル/円と日本株は密接に連動していたが、震災後に両チャートは大きく乖離した。

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