3月15日、英国の北アイルランド議会選でアイルランドとの統一を求める「ナショナリスト」を代表するシン・フェイン党の勢力が強まった上、スコットランドでは英国独立を問う住民投票の再実施が叫ばれている。写真は、英国支配の終わりを訴える壁画。ベルファストで2月撮影(2017年 ロイター/Toby Melville)

[ベルファスト 15日 ロイター] - 英国の北アイルランド議会選でアイルランドとの統一を求める「ナショナリスト」を代表するシン・フェイン党の勢力が強まった上、スコットランドでは英国独立を問う住民投票の再実施が叫ばれている。既に欧州連合(EU)離脱を巡って揺らいでいる英国の結束に、新たな亀裂が生じかねない。

 EU離脱を問う昨年の英国民投票では、イングランドとウェールズで離脱派が残留派を上回った一方、スコットランドと北アイルランドは残留派が優勢で、英国内の絆を揺るがした。

 スコットランド行政府のスタージョン首相は13日、英国からの独立を問う2度目の住民投票実施を目指すと表明した。もっともスコットランドの問題は英国民投票以来、大いに注目されてきたことだ。

 しかし今月実施された北アイルランド議会選では、英統治を望むプロテスタント系の「ユニオニスト」の民主統一党(DUP)が1921年以来初めて過半数議席を失い、衝撃を広げた。カトリック系のシン・フェイン党はDUPとの議席差をわずか1に縮めた。

 これにより、北アイルランドが長期的に英国に留まるのか、あるいはアイルランドと一体化するのかという、水面下でくすぶり続けていた問題が蒸し返されている。統一は国民投票で支持を得れば可能だ。

 リバプール大のアイルランド研究局長、ピーター・シャーロウ氏は「国民投票があるとしても10年先の話で、しかも統一派が負ける可能性があった。しかし今回の選挙で北アイルランドの政治動向に変化が生じたのは明らかだ。これまでとは異なるシナリオの扉が開かれた」と話す。