3月19日、ティラーソン米国務長官(右)の、トランプ政権の主要閣僚として初めてとなる中国訪問は、両国間に横たわるさまざまな問題をよそ目に大きな波風を立てることなく終わったが、具体的な成果はなかったのも確かだ。北京で撮影(2017年 ロイター/Thomas Peter)

[北京 19日 ロイター] - ティラーソン米国務長官の、トランプ政権の主要閣僚として初めてとなる中国訪問は、両国間に横たわるさまざまな問題をよそ目に、大きな波風を立てることなく終わった。ただ、具体的な成果はなかったのも確かだ。

 良かった点としては、ドイツのメルケル首相とトランプ大統領とのホワイトハウスでの初会談のように気まずい空気はなかったことだろう。ティラーソン氏が北京に到着する前の晩、トランプ大統領はツイッターで中国を批判したが、少なくとも公の場で不穏な空気が漂う場面は見られなかった。

 習近平国家主席はトランプ政権下での新たな米中関係への移行に向けたティラーソン氏の「積極的な努力」をほめたたえた。ティラーソン氏と、会談した楊潔チ国務委員、王毅外相の発言はいずれも前向きで、立場の違いをなんとなく感じさせる程度にとどまった。

 米コロンビア大学国際公共政策大学院の共同ディレクター、孫哲氏は「新たな外交姿勢を打ち出すという面では良いスタートだった。トランプ政権は、中国と共に問題解決に取り組むという正常な路線へと戻っているようだ」と評価した。

 訪中時に公式な合意は発表されなかったものの、米中両国は核・弾道ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し連携して政策転換を迫ることを表明している。

 しかし、台本に忠実に従って進んだ米中間のやり取りは、両国が用心深く相手の出方を探っていることと表裏の関係でもある。