まずは、金融資産の分別から始めよう

資産運用は
使うことも想定する

 資産運用では、退職金も含めたまとまった資金をリスク(ブレ)を抑えた安全運転で運用しつつ、年金の補完のために使うことも想定する。例えば毎月分配金を受け取る分配型投信は、分配金を再投資することによる複利効果が得られないので現役世代には不向きだが、退職世代には分配金が年金補完になる。要は商品の特性を理解して“適材適所”に使うことだ。

 そして退職世代では何よりも、「セカンドライフに対する夫婦の考え方のすり合わせ」が重要だと神戸氏は言う。退職後に夫は田舎でそば打ち、妻は都会で趣味三昧の夢を譲らない──。これでは老後の資産運用のスタイルも全く変わってしまう。老後の夫婦の衝突リスクは何より怖い。