[東京 22日 ロイター] - スチュワードシップ・コード(機関投資家の行動指針)を議論してきた金融庁の有識者検討会(座長=神作裕之・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は22日、現行コードの改訂案を取りまとめた。

改訂案は、機関投資家の活動の透明性を高めるため、株主総会での議決権行使結果を個別のケースまで開示するよう求めた。運用会社に対し、ガバナンス向上に向けて第三者で構成する委員会を置くことも要請した。

2014年2月に策定したスチュワードシップ・コードには、おおむね3年ごとに見直しを行う規定が含まれており、有識者検討会は1月から議論を進めてきた。コードの受け入れを表明している機関投資家は、信託銀行や生損保、投信・投資顧問など2016年末時点で214社。

スチュワードシップ・コードの改訂案には、議決権行使の助言会社に対し、利益相反管理の枠組みなどの開示を求めることも盛り込まれることになった。金融庁が22日に示した当初案では、議決権行使助言会社について「本コードが自らに当てはまることに留意して、適切にサービスを提供すべき」との表現にとどまっていたが、助言会社の社会的影響力が高まっているため、取り組みの開示を求めるべきだとの意見が一部の委員から出された。

また、改定案では、年金基金に対し、従業員や年金受給者の利益のために投資先企業との建設的対話に臨むよう要請した。議決権行使などを運用会社に委託する場合は、運用会社に実効的な議決権行使を求めるべきだとした。

金融庁は、取りまとめた改訂案への意見を募集し、6月までに新たなコードを確定する。多くの機関投資家は検討会の議論と並行して新コードへの対応を検討しており、6月の株主総会シーズンから改訂版のコードを踏まえた取り組みが出てくる見通し。

(和田崇彦)