[リスボン 22日 ロイター] - ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は22日、独紙に対し差別発言をしたとされる問題を遺憾に思うと述べたが、辞任する意向はないと言明した。

これに先立ち、ポルトガルのコスタ首相は、デイセルブルム議長が「人種差別的かつ性差別的な」発言をしたとして辞任を求めていた。

デイセルブルム議長は週末にドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネ紙のインタビューで、欧州連合(EU)から金融支援を受けた南欧諸国が「酒と女」に資金を費やしているとほのめかす発言をしていた。

デイセルブルム氏は、自身が厳しいオランダのキリスト教カルビン主義の出身で、かなり率直な物言いだと釈明した上で、「人々の気分を害したなら極めて遺憾であり、申し訳ない」と述べた。

発言は誤解されており、ユーロ圏の南北分断だと受け止められたことは残念で今回の教訓から学ぶとしたが、「辞任する意向はない」とした。

コスタ首相は記者団に対し「デイセルブルム氏が議長を辞任し、彼の発言によって気分を害したすべての国や人々に謝罪して初めて、欧州は共同プロジェクトとして信頼を得るだろう」と語った。

スペインやイタリア、ギリシャからも一斉に反発の声が上がっており、ユーロ圏債務危機で痛みを伴う財政緊縮策を強いられた南欧諸国にくすぶっていた怒りが、議長の発言で再燃した格好だ。債権国である北部と高債務を抱える貧しい南部といったユーロ圏内の対立の構図もあらためて浮き彫りとなった。

デイセルブルム議長の任期は2018年1月。だが議長が所属する労働党が先のオランダ下院選で大敗したため、今後誕生する連立政権でデイセルブルム氏が財務相を続投しない可能性があり、ユーロ圏財務相は同氏が任期を全うすべきか協議する見通し。

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