[23日 ロイター] - <為替> 終盤の外為市場では、ドルが対円で4カ月ぶりの安値水準付近で推移した。トランプ米大統領が今後、税制改革などの主要政策を実行できるかを示す試金石とされる医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の下院での採決に注目が集まる中、値動きは比較的小幅にとどまった。

ドル/円<JPY=>は一時110.64円まで下落したが、やや持ち直し110円後半で取引された。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>はおおむね横ばいの99.757。

オバマケアの見直しはトランプ氏の掲げる主要政策の一つ。

その後、下院は、代替法案に共和党議員の間で十分な支持を確保できなかったため、採決を延期した。

ポンド/ドル<GBP=>は約1カ月ぶりの高値をつけた。英小売売上高が市場予想を大きく上回ったことを受け、英国の欧州連合(EU)離脱に向けて消費意欲が低下しているのではないかとの懸念が後退した。

<債券> オバマケア代替法案の議会下院での採決を前に国債価格が下落した。

医療保健関連法案を含む国内的な法案の成立が遅れれば、新たな財政政策の導入の遅延につながる恐れがあるため、市場は今回の採決についてトランプ政権の実行力を試すものとして注目。D.Aデビッドソンの債券トレーディング担当バイスプレジデント、メアリー・アン・ハーレー氏は、「オバマケア代替法案が可決されなければ、トランプ政権が掲げる他の政策の実施も非常に困難になるとの見方が市場で広まる」としている

終盤の取引で10年債<US10YT=RR>利回りは2.42%。前日は2.375%と、2月28日以来の水準に低下していた。

FRBのイエレン議長はこの日、教育に関する会議で講演を行ったが、金融政策や経済見通しへの言及はなかった。

市場では24日発表の2月の耐久財受注統計などに注目が集まっている。

<株式> 主要株価指数が小幅下落して取引を終了した。トランプ米大統領が掲げる政策の実現性を問う最初の試金石になるとみられるオバマケア代替法案の採決が延期されたことを受け、売りが広がった。

同法案が議会を通過しなければ、包括的な税制改革やインフラ投資など議会の協力を必要とする他の政策を実行する大統領の能力に疑問が投げ掛けられる事態となる。下院は当初、同法案の採決を23日に予定していたが、共和党議員の間で十分な支持を確保できなかったため、採決を先送りした。

セクター別では、S&P総合500種の主要11業種指数のうち7業種が低下。S&Pエネルギー株指数<.SPNY>は0.36%下げた。

個別銘柄では、グーグルの持ち株会社であるアルファベット<GOOGL.O>が1.19%安。傘下の動画共有サイト「ユーチューブ」で過激な動画などと一緒に自社広告が掲載される恐れから、ユーチューブから広告を取り下げる企業が相次いだことが響いた。

<金先物> 利益確定の売りなどに押され、小反落した。中心限月4月物の清算値は前日比2.50ドル安の1オンス=1247.20ドルとなった。下落は6営業日ぶり。

利益確定の売りが出たほか、2月の米新築一戸建て住宅販売件数が予想を上回る良好な内容だったことも売り材料となり、相場は午前中ごろには再びマイナス圏に沈んだ。

<米原油先物> 米国内の供給過剰懸念がくすぶる中で売られ、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物の清算値は前日比0.34ドル(0.71%)安の1バレル=47.70ドルを付けた。6月物は0.32ドル安の48.26ドルとなった。

このところ下落傾向が続いていたことから安値拾いなどの買いも入り、前日夜からこの日朝方にかけては堅調に推移していた。ただ、米エネルギー情報局(EIA) が前日発表した最新週の原油在庫が500万バレル増と、市場予想の280万バレル増を大幅に上回っていたことから、米国内の過剰在庫が改めて意識される形となり、石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産効果を相殺するのではないかとの懸念も再浮上、相場を下押しした。