[ソウル/パリ 24日 ロイター] - 東芝<6502.T>の米原子力子会社ウエスチングハウス(WH)の買い手候補に浮上している韓国電力公社(KEPCO)<015760.KS>について、複数の関係筋は、KEPCOはすぐに動くことはないと指摘した。WHが抱える損失の規模や韓国と米国の政治的不透明感が理由という。

WHは、東芝の巨額損失の源ともいえる存在。すでに東芝は連結対象から外す方針を示しており、WHの米連邦破産法11条適用申請が検討されている。

新原子炉計画の延期やコスト拡大に直面しているWHや仏アレバ<AREVA.PA>と違い、KEPCOは海外で計画通りに原子炉を建設できており、この分野で新たなメジャープレーヤーとなりつつある。

ただ、KEPCO自身も重い負債を抱えており、関係筋によると、WHについては財務内容、さらには知的財産に関する情報が必要として、買収を急いでいないという。

関係筋の1人は、KEPCOの「待ち」が数カ月、あるいは数年に及ぶ可能性があると述べた。

KEPCOは今週、東芝と仏エンジー<ENGIE.PA>の英原発合弁ニュージェン株式取得に向けて協議していると明らかにした。

<政治の空白>

KEPCOには、朴槿恵(パク・クネ)の大統領罷免を受けた国内政治の空白も立ちはだかる。

ある関係者は、KEPCOと韓国水力原子力発電(KHNP)は国の支援なしで動けないと指摘。「すべてが予測不可能で、われわれにとばっちりがくる可能性がある」と述べる。

さらにWHがある米国は、トランプ政権の原子力政策がはっきりせず、関連政府ポストも埋まっていない状況だ。

業界幹部は、KEPCOが動く場合は事前に米政府の承認を得なければならないと指摘。WH買収には政府レベルの協議が必要になるとの見方を示した。