[ローマ 25日 ロイター] - 英国を除く欧州連合(EU)27カ国は25日、ローマ条約調印60周年を記念する首脳会議を開き、域内や世界的な危機で揺らいだ結束の強化に向け新たな「ローマ宣言」を採択した。

ただ宣言の文言を巡り意見が対立、ローマ市内では大規模なデモが行われるなど、英国の離脱通知を数日後に控える中、27カ国の結束維持に向けた課題も浮き彫りになった。

議長国イタリアのジェンティローニ首相は、十年にわたる景気低迷期に統合を推進できず、「視野の狭い国家主義」が再び台頭したと指摘。「EUは今後10年間の展望を持って再始動する」と強調した。

しかし、加盟国の中にはそうした国家主権縮小への動きや、一部の国が先に統合を進めることに難色を示す向きもあり、東欧のポーランドは「マルチスピード欧州」構想に反発した。

ドイツのメルケル首相は、EUは戦争が歴史として消え去っていく世代の不満にも対応しなければならないと強調。記者団に対し「われわれは将来的に何よりも雇用の問題に対処しなければならない」と指摘した。

ユンケル欧州委員長は「きょう、われわれは分裂しない不可分の連合へのコミットメントを新たに表明する」と述べた。

ローマ宣言は、EUは「共通の将来」との文言で締めくくられた。