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金融市場異論百出

技術力で評価の高い日本が取り組むべき中長期的課題

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2011年5月18日
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 「米国で500ドルで売られているiPhoneの部品や組み立てコストを、サプライヤーの国別で見るといくらになる?」という記事が「タイム」誌5月16日号にあった。

 1位は日本の61ドル、2位はドイツの30ドル、3位は韓国の23ドル、4位は米国の11ドル、5位は中国の7ドル、その他の国合計48ドルだ。同記事は、日本は「米国ほど革新的ではないものの、その技術力はハイエンドの価値をたくさん持っている」と称賛していた。

 しかし、この文章におだてられて「さすが日本はすごい」と喜んでしまってはまずい。iPhoneの部品・組み立てコストは計179ドルで、残りの321ドルがアップルの粗利だ。同社は他国の技術力を巧みに利用して、がっぽりと稼いでいる。同記事は「製造・加工を行うより、革新性に富むほうがいつもよい結果を得る」と自慢げに解説している。「ものづくり日本」にとっては、悔しい話である。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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