[28日 ロイター] - <為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇した。米連邦準備理事会(FRB)のフィッシャー副議長が追加利上げ観測を裏付ける見解を示してドルが買われた一方、英国の欧州連合(EU)離脱を巡る政治の先行き不透明感がユーロなどの欧州通貨を圧迫した。

フィッシャー副議長はテレビインタビューで、年内あと2回の利上げは「ほぼ妥当」のようだと述べた。

コンファレンス・ボード(CB)が発表した3月の米消費者信頼感指数が過去16年強で最高の水準に上昇したことも、ドルを下支えした。

終盤のドル/円<JPY=>は0.4%高。ユーロ/ドル<EUR=>は0.5%安の1.081ドル、ポンド/ドルは0.8%安の1.245ドルとなった。ドル/スイスフラン<CHF=>は0.7%上昇した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.6%高の99.711で推移している。

英国がEU基本条約であるリスボン条約50条に基づく離脱手続きを29日に開始するのを控え、ユーロとポンドは午後の取引でこの日の安値に下落した。

<債券> 米金融・債券市場では、朝方発表された米消費者信頼感指数が約16年ぶりの高水準となったことで米株価が上昇したことを反映し、薄商いのなか国債利回りが上昇した。

米コンファレンス・ボード(CB)が発表した3月の米消費者信頼感指数は125.6と、2月の116.1から上昇し、2000年12月以来の高水準を記録。DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は、消費者信頼感指数が好調だったことに加え米株価が上昇したことが米国債利回りの上昇につながったとしている。

ただ今回のCB消費者信頼感統計の調査は、先週共和党が医療保険制度改革(オバマケア)代替法案の撤回に追い込まれる前に実施。オバマケア代替法案の撤回を受け、市場ではトランプ政権が税制改革などの景気刺激策をどのように実施していくのか懸念が出ている。

この日実施の340億ドルの5年債入札は、ファンドマネジャーや外国中銀を含む間接入札者の落札比率が68.88%と昨年12月以来の高水準となったことで全般的に好調。国債利回り上昇につながった。

こうしたなか長短金利差は縮小し、10年債と2年債の利回り格差<US2US10=TWEB>は111ベーシスポイント(bp)と、昨年11月の米大統領選挙以来の水準に縮小した。

<株式> 米国株式市場は、好調な経済指標の発表が重なったことを背景に主要指数がそろって上昇。金融株やエネルギー株を中心に買いが入った。

コンファレンス・ボード(CB)の3月消費者信頼感指数が約16年ぶりの高水準を記録したほか、2月の貿易赤字は大幅に縮小した。1月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数も大幅な伸びとなり、米経済のファンダメンタルズが力強さを増していることを示した。USバンク・ウエルス・マネジメントの地域投資マネジャー、ジム・デービス氏は、消費者信頼感がかなりの高まっていることや楽観ムードの広がりが株式市場の底堅さを支えているとの見方を示した。

金融株<.SPSY>は1.4%高。JPモルガン<JPM.N>やバンク・オブ・アメリカ<BAC.N>の値上がりがS&P総合500種を押し上げた。エネルギー株<.SPNY>は、原油価格が反発したことが支えとなり1.3%上昇した。

<金先物> 米国株やドルの値動きを眺めて売り買いが交錯し、いってこいとなった。中心限月4月物の清算値は、前日比0.10ドル(0.01%)安の1オンス=1255.60ドルとほぼ横ばい。

早朝までは海外株価の上昇などを背景に小幅安で推移していたが、朝方になると買い戻しが入り、プラス圏に浮上。

しかし、その後は米民間有力調査会社コンファレンス・ボードが発表した3月の消費者景気信頼感指数の改善などを手掛かりに、投資家のリスク選好意欲も徐々に回復。また、依然として年内にあと2回の利上げが見込まれていることも金利を生まない金塊の重しとなり、いったんは再びマイナス圏に沈んだものの、間もなく前日清算値近辺に値を戻した。

<米原油先物> ドル安・ユーロ高基調やリビアでの減産見通しなどを背景に買われ反発した。

イランのザンギャネ石油相がこの日、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による協調減産について、延長される可能性が高いとの見通しを示したほか、同国とロシアが減産に向けて引き続き協力することをうたった共同声明を発表したとの報が流れたことから、原油相場は未明からほぼ一本調子で上昇。

ただその後、対ユーロでドルが買い戻されたことに加え、28日夕方と29日午前にそれぞれ公表される米石油協会(API)と米エネルギー情報局(EIA)の在庫週報で原油の積み増しが予想されていることなどから、午後に入ると若干上値を削った。