[ニューヨーク 29日 ロイター] - ゴールドマン・サックスのエコノミストらは29日付の調査ノートで、米企業向け融資の伸び鈍化について、企業の投資需要低下が要因ではなく、2015─16年に見られたエネルギー部門の低迷に関連しているとの見解を示した。

市場の一部では、商工業(C&I)向け融資が急減速していることについて懸念が生じていた。トムソン・ロイターの分析によると、C&I向け融資は株式市場には遅行しているが、概して市場の動きに相関している。

ゴールドマンのヤン・ハチウス氏を含むエコノミストらは、融資の減速が投資需要の低下や融資基準の引き締めによるものとの説明は「最近の経済成長や年初の活発な社債発行を含む金融指標と一致していないとみられる」と指摘。

「より適切な説明としては、15─16年のエネルギー部門の不振がC&Iへの銀行融資にも悪影響を及ぼしたということだ」とした。

米連邦準備理事会(FRB)のデータによると、C&I向け融資は10年以降順調に伸びていたが、16年終盤に失速し、直近の17週のうち11週で減少した。融資残高は昨年11月に過去最高の2兆1000億ドル超を記録していたが、その後は3月中旬時点で2兆0900億ドルと、0.7%程度減少している。

ゴールドマンによると、15年終盤に原油価格の急落で債券市場の機能が損なわれたため、多くの企業が資本市場へのアクセスを断たれたほか、原油安によりキャッシュフローの創出も難しくなった。このため、企業は以前からあった信用枠を活用したため、C&I向け融資の増加につながったという。その後、16年終盤から17年初めにかけて資本市場の機能が復活し、銀行が信用枠の条件を見直したことが融資の減速につながったと説明した。