[東京 30日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は30日の参院財政金融委員会で、現行の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の推進で物価2%目標の実現は可能とし、金融緩和手段として米国債を購入する必要はない、と語った。藤巻健史委員(維新)の質問に答えた。

岩田副総裁は、日銀による大規模な国債買い入れの持続性に懸念がある中で、量的緩和を継続するために日銀が米国債を購入してはどうか、との問いに対して「米国債を買わなくても現在の金融政策を調整して物価2%を達成し、最終的に出口にも出られると思っており、そうする必要はない」と強調した。

その上で、政策上の必要がないにもかかわらず、米債を購入する場合は「為替操作ではないかとの疑念が生じる可能性がある」との見解を示した。

また、量的緩和政策の効果に関連して「量的緩和をもっと進めろとの学者もいると思う」としながら、昨年9月の総括的な検証の結果、「イールドカーブ・コントロール(YCC)の方が物価2%達成には有効であり、(政策の)持続可能性が高いということが分かった」と指摘。

これまでの量的緩和政策は「十分に効いた。今は量的緩和もやっている」と述べ、「イールドカーブ・コントロールと組み合わせた方が一層効く」と語った。

欧米に比べて日本の物価上昇が鈍い背景について「欧米に比べて、予想物価上昇率が低い」ことを指摘した。現状は物価2%目標に「なお距離がある」とし、目標の早期実現に向けて「強力な金融緩和を進めることが適切」と語った。

(伊藤純夫)