[ワシントン 31日 ロイター] - トランプ大統領は、31日に巨額な貿易赤字の原因を特定することを目的とする大統領令に署名する方針だ。ロス米商務長官が会見で明らかにした。

トランプ大統領は来週、フロリダ州で中国の習近平国家主席と会談することになっている。

ロス長官によると、大統領令の一つは商務省と通商代表部(USTR)に、不公平な貿易上の「不正」や為替相場の「不均衡」など、貿易赤字の原因の大々的な調査を指示。

米政府が公平でないと主張する世界貿易機関(WTO)の課税ルールの調査のほか、想定通りの恩恵を享受できていない貿易協定の効果も調査する。今後90日間で調査結果をまとめ、トランプ大統領に提出する方針としている。

ロス長官は、調査結果がトランプ政権の今後の通商政策の土台になると指摘。貿易赤字の原因に関する最初の「系統的分析」になるとし、「国別、製品別」に示す考えを示した。

トランプ政権として「衝動的な行動や、不用意で唐突な対応をとらない」姿勢を示すことにもなると述べた。

一方で、長官は為替の「不均衡」は「操作」と同じではなく、為替操作を認定できるのは米財務省だけだと強調した。

調査では、米国に対し慢性的な貿易黒字がある国に重点が置かれる見通し。2016年の対米貿易黒字は中国が3470億ドルと最大で、日本が690億ドル、ドイツが650億ドルと続いている。

もう一つの大統領令は、米国が多くの輸入品に課している反ダンピング税などの不払いや支払い不足を防ぐことを目的としている。

国家通商会議のナバロ委員長によると、商務省と国家安全保障省に対し、輸入企業のリスク審査義務化などを通じた徴収強化を指示する。

ナバロ委員長は大統領令について、中国国家主席の訪米を意識したものではないと強調。「きょうの発表は中国に向けたものではない」とし、「あくまで不公平な貿易と関税の徴収不足の話であり、自国製品に事実上の補助金を付与し、不当に安く米国に輸出する約40カ国の話だ」と述べた。

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