“離婚格差時代”にワリを食う
若妻たちの悲惨な現実

 そんな状況の中、起こったのが今回の地震だった。

「震災後、社会には不透明な未来への不安感が蔓延し、みんなが自信を失いつつある。『このパートナーに一生をゆだねていいのか』と、あらためて懐疑的な気持ちにとらわれる人が増えているのでしょう」(岡林さん)

 確かに、「大黒柱としての夫」を求める妻にしてみれば、自分を置いて逃げだす男など言語道断モノに違いない。

 だが、結婚相手を見つけるのが昔より難しくなったように、離婚を取り巻く状況も厳しさを増しているのが現実だ。

 岡林さんによると、不況が深刻化する中、夫の収入が低いために養育費を回収できず、貧困生活に陥る離婚女性が増えているという。それでも自分の父親が現役のうちは、実家でゆとりある暮らしができるだろうが、親が年金生活に入るとそうもいかなくなってくる。

 好条件の離婚を狙う妻たちの「離活」が話題になったことがあるが、「一般的に離婚でハッピーになれるのは、子育てが一段落し、経済的にも安定したカップルの場合」と岡林さん。離婚にも世代間格差が広がっているのだ。

 離婚はもちろん個人の自由だが、万が一、親に影響されて決意した離婚であれば、踏みとどまったほうが賢明かもしれない。

マメな「修活」で
妻の愛をつなぎとめよ

 では、夫側は妻に逃げられないため、どんな心構えが必要になるのだろう。

 まず、妻と同様、相手に自分の親と同等の役割を求めないことだろう。そのうえで、妻の父親と同等かそれ以上に信頼に足る夫であることを、相手に示すことが大切なのではないだろうか……。

「たとえ収入はいまいちでも、家事やちょっとした気遣い、愛情表現などで、夫婦関係は維持できるもの。3組に1組が離婚するというこの時代、懸命に婚活して結婚しても、離婚のリスクはつねにつきまとう。折に触れ、互いの関係を修復、リセットする『修活』が必要なのでは」(岡林さん)

 厳しい経済情勢の中、夫婦のあり方も変わりつつある。その現実を受け止め、お互いの結びつきを強固にしていかない限り、絆は簡単に断ち切れてしまう――。これまでの結婚観からの「リセット」が、震災後の今こそ求められるのかもしれない。