[ブリュッセル 31日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)は31日、外相理事会を開いた。ティラーソン米国務長官が就任後初めて出席し、各国に対し国防費の拡大を要請した。

NATOは2024年までに加盟国の国防費を国内総生産(GDP)の2%以上とする目標を掲げる。ティラーソン長官はこの目標を達成するために、トランプ米大統領が初めて出席する5月25日のNATO首脳会議に向け、各国が具体的な計画を検討すべきと主張。

「5月の首脳会議では、年末までにすべての加盟国が目標を達成するか、達成に向けた明確な計画を示すかで合意することを目標にすべきだ」と語った。

これに対し、ドイツのガブリエル外相は「2%は約700億ユーロの国防費に相当する」と指摘。ドイツにとって「(目標は)達成可能でもなく望ましくもない」との認識を示した。

また「米国はより多くの支出ではなく、より良い支出について協議する方が賢明と気付くだろう」と述べ、各国や地域の安定に向けた人道、開発、経済援助費用も目標に含めるべきとの考えを示した。

一方、ドイツ政府のザイベルト報道官は、同国政府が国防支出の拡大にコミットしており、引き続き拡大していくと表明した。

NATOのストルテンベルグ事務総長は、非国防支出を目標に含めるというガブリエル外相の提案を拒否した上で、ドイツは数年にわたる削減後に軍事支出を拡大しており「正しい方向」に進んでいるとの見解を示した。

米国の国防費はNATO加盟国全体の約70%を占める。現在2%の目標を達成している欧州諸国はエストニア、ギリシャ、ポーランド、英国の4カ国にとどまる。