経営×物流

物流危機を救う? 大手食品4社が「共同物流」開始

「配」の視点からサプライチェーンの最適化を提言

 味の素(本社・東京都中央区、西井孝明社長)、カゴメ(本社・名古屋市中区、寺田直行社長)、日清フーズ(本社・東京都千代田区、岩﨑浩一社長)、ハウス食品グループ本社(本社・東京都千代田区、浦上博史社長)の4社が出資する物流合弁会社「F-LINE」(本社・北海道北広島市、深山隆社長)の発足式が4日、札幌市内で開催された。

 食品物流の諸課題に対する迅速な意思決定と効果的な対応を図り、4社とMizkan(本社・愛知県半田市、結城幸一社長)、日清オイリオグループ(本社・東京都中央区、今村隆郎社長)を加えた6社が参画する食品物流プラットフォーム「F-LINE」の物流戦略を実現するための、戦略的なメーカー系物流会社という位置付け。北海道における共同物流事業を全国に水平展開し、他メーカーにも参加を呼び掛けながら、ロジスティクスの視点からメーカー、流通のサプライチェーンの最適化を提言していく。

北海道エリアでの共同物流を
モデルに全国展開

合弁会社F-LINEの概要
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 食品物流プラットフォーム「F-LINE」の参加6社は16年4月から、北海道エリアで味の素物流を共配運営会社(実務は北海道エース物流)とする6社共同配送をスタート。

 在庫拠点を4ヵ所から2ヵ所に集約し、味の素物流の物流基幹システムに各社のシステムを連携、納品伝票、納品手順書も統一。荷口の集約により配送件数を減らし、平均積載率の向上やCO2削減を実現した。

 さらに取り組みを加速させるため、3月1日付で、4社が味の素物流の子会社である北海道エース物流の全株式を25%ずつ均等に取得し、F-LINEと商号変更。4月3日には同社が九州エース物流の全株式を取得し、「九州F-LINE」として北海道エリアに続き九州での共同物流体制を構築。先行する北海道エリアでの共同物流をモデルとしながら全国展開を進め、2019年をメドに物流子会社の統合を計画している。

 物流業界の労働力不足が問題となる中、メーカーの共同物流が加速しているが、経営層から物流セクション、現場までの意思統一を基盤とする合弁会社発足は日本で初の事例。各社の物流資産とノウハウを集約し、物流企画機能とハード(トラック、物流センター)を備えた次世代型メーカー物流会社として、将来的には食品業界のみならず周辺業界向けにも物流プラットフォームの提供を検討する。

「競争は商品で、物流は共同で」が合言葉、
真の物流競争力を得る

F-LINE 深山隆社長

 F-LINEの社長には、味の素ヘルシーサプライの社長を経て、昨年7月から味の素物流の顧問を務めている深山氏が就任。

 F-LINEの発足の趣旨について「4社共同出資の物流企画・実行会社というコンセプトで誕生した。会社の理念である『競争は商品で、物流は共同で』を合言葉に、食品業界の物流インフラの社会的・経済的合理性を追求し、真の物流競争力を得ることにある」と説明した。

 さらに、「北海道エース物流の実務機能と運営体制をベースにF-LINEと“衣替え”し、新たなスタートを切った。北海道の成功事例が次のエリアのモデルとなり、次に控える冷食、チルド、外食、バイオ、日用品など各事業の物流統合につながる成功事例となる。

 19年の各社の物流子会社の統合をめざし、今まで以上に協業会社と密に連携し、荷主、届け先、消費者に対する品質、サービスレベルの向上に全力で取り組む」とした。

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1969年10月の創刊から約40年間「経済の中の物流」という視点から一貫した報道を行っている物流業界専門紙。物流報道の中に“荷主”という切り口を持った媒体として評価されている。主な内容は荷主企業の物流動向、行政の物流関連動向、トラック、倉庫、鉄道、海運、航空など物流企業の最新動向、物流機器、WMSソフトなどの関連ニュース等。週2回発行。


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