[マドリード 31日 ロイター] - スペインのラホイ政権は31日、2017年予算案を承認した。議会で野党の支持を得るため、公務員の昇給や失業対策を含む社会保障関連費用の増額を盛り込んでおり、過去数年の緊縮財政から一段と遠ざかる内容となった。

スペインでは昨年、連立協議の不調で政治空白が長く続いたため、予算の閣議決定は8カ月遅れとなった。国民党を率いるラホイ首相は昨年10月に議会で続投を承認されたが、少数与党政権であるため、予算や法案の成立には野党の協力が必要となる。

予算案では子どもの貧困対策や失業対策への支出を増額。公共部門で働く約25万人の臨時職員を正規職員に変更し、教師と警察を8000人増員する計画が示された。公務員の給与は1%引き上げる。

政府はまた、劇場やコンサートのチケットに課される付加価値税(VAT)を引き下げる。

それでもなお、全体の歳出は増加しない見通しで、政府は力強い経済成長や税収入を前提に、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を16年の4.54%から3.1%に引き下げることを目指している。

政府は今年の経済成長率見通しを「非常に控えめな」2.5%で維持。一部のエコノミストは政府予想を上回る成長率を見込んでいる。

野党の社会労働党とポデモスはすでに議会で予算案に反対すると表明している。

一方、ラホイ政権は第4党のシウダダノスの支持を取り付けており、複数の小さな地域政党にも支持を呼びかけている。