4月3日、年初からの経済指標を見ると中国の景気は回復しているようだが、ビールや即席麺、映画関連などの大手消費関連企業の業績はまだら模様で、個人消費の先行きに暗雲を漂わせている。写真は2013年、北京で食事する男性(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[香港/上海 3日 ロイター] - 年初からの経済指標を見ると中国の景気は回復しているようだが、ビールや即席麺、映画関連などの大手消費関連企業の業績はまだら模様で、個人消費の先行きに暗雲を漂わせている。

 青島ビールは21日、競争激化と需要の弱さが響き、2016年の純利益が過去20年間で最も大きく落ち込んだ模様だと発表した。即席麺メーカーの康師傅の16年の利益は31%減少した。

 映画館運営最大手、万達電影院線(ワンダ・シネマ・ライン)の16年の利益は15.2%増で、前年の約50%増から減速。同業のIMAX中国の利益も落ち込んだ。

 調査会社チャイナ・マーケット・リサーチ・グループのプリンシパル、ベン・キャベンダー氏は「成長の余地はまだどっさり残っているが、これらの市場は競争が非常に激しくなっており、大手ブランドでさえ苦戦し始めている。食品から衣服、映画に至るまで、消費者はカネの使い道をよく見極めるようになっている」と話した。

 アナリストによると、こうした環境下で企業は革新を迫られ、ライバルを追い落とすために投資を拡大せざるを得なくなっている。

 中国の経済成長率は昨年、過去26年間で最も低くなったが、公式統計によると今年は力強いスタートを切った様子だ。銀行融資や政府のインフラ投資、民間部門の投資回復などが支えとなっている。しかし個人消費の基調はおぼつかない。

 昨年12月の小売売上高は1年ぶりの高い伸びを示したが、今年1、2月分は失望を誘った。

 個人消費は昨年の中国経済の成長の65%近くを占めたが、所得の伸びが上向いておらず、所得格差は昨年、わずかながら拡大した。

 先月の民間サーベイによると、サービス企業の活動は過去4ヵ月で最低の伸びに減速した。競争により企業がコストを価格に転嫁しにくくなったことが原因だ。

 今年はトランプ米大統領の貿易政策や、欧州政治を巡る不透明感などが中国の個人消費に影を落としそうだ。

 テレビメーカー、TCLマルチメディアの李東生・会長は「2017年には中国と世界経済が引き続き下降圧力にさらされ、需要が低迷しそうだ」と述べた。

(Donny Kwok、Adam Jourdan記者)