[ワシントン 3日 ロイター] - 米国土安全保障省は3日、専門性の高い外国人労働者に発給する一時就労ビザ「H─1B」の不正使用を防ぐための対策を発表した。

対策は、H─1Bビザを利用する雇用主に対して米当局が査察を行い、不正を取り締まることが中心で、トランプ大統領が選挙戦で約束した大幅な見直しには至っていない。

大統領は当初、H─1Bビザを抽選で割り当てる方式を廃止すると表明。H─1Bビザを利用する企業のロビー団体は、トランプ政権が抽選方式をやめて、技能が高く、米国で高い給料が支払われる労働者に優先的に発給する方式を導入すると予想していた。

しかし、2018年度のH─1Bビザの抽選は3日、制度に変更なく開始された。一部では、抽選の開始はトランプ政権による制度見直しの棚上げ、あるいは大幅な遅れの可能性を示しているとの指摘がある。

今回、国土安全保障省が発表した不正防止対策では、米国市民権・移民業務局(USCIS)の担当者がH─1Bビザを利用する雇用主の査察を行い、雇用主の基本的な事業情報が有効でないケースや米国人労働者よりもH─1Bビザ就労者の比率が高いケースなどを調査するという。

ホワイトハウス当局者は新たな対策について「H━1Bビザ制度の責任を強化し、透明性を向上させる最初の措置だ」と説明。トランプ政権は、連邦機関による対策の実施を徹底させるために「大統領が権限を行使する選択肢を検討中」だとし、大統領がさらなる対策を講じる可能性があることを明らかにした。