ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
SPRINT 最速仕事術
【第7回】 2017年5月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
ジェイク・ナップ,ジョン・ゼラツキー,ブレイデン・コウィッツ,櫻井祐子

グーグルの究極の仕事術「スプリント」に不可能はない

1
nextpage

グーグルで開発された究極のスピード仕事術「スプリント」。グーグルとGV(グーグル・ベンチャーズ)が成功を生んできたその超合理的なノウハウを、開発者自身が手取り足取り公開した話題の新刊『SPRINT 最速仕事術』。世界で衝撃をもって迎えられ、23か国で刊行の世界的ベストセラーとなっている。本連載では、仕事を「最速化」し、大きな成果を出し続けるそのノウハウについて徹底的に迫る。

「3つのアイデア」をテストする

 ブルーボトルコーヒーがオンラインストアをつくるための「スプリント」では、初日に課題を検討した後、次の1日は、オンラインストアのアイデアをスケッチするのに費やし、水曜日の朝には15種類のソリューションが出そろった(※「スプリント」とは、グーグルとGVで開発された、新製品や新サービスのアイデア出しから、成功するかどうかの検証までを5日間で行う仕事術のこと。詳細は本連載第3回を参照)。

 全部を顧客とテストするわけにはいかないから、絞り込む必要がある。各自が気に入ったアイデアに投票し、意思決定者のジェームズが最終的にスケッチを3つ選んだ。

 1つめのスケッチは、ウェブサイト上でカフェの雰囲気をそのまま再現するというアイデアを表していた。サイトはブルーボトルの店内そっくりで、木の棚まであった。

 2つめのスケッチは文字だらけで、バリスタが顧客との間でよく行うやりとりを示していた。

 ジェームズが最後に選んだ3つめのスケッチは、コーヒー豆を淹れ方によって分類するというもので、「家ではどうやってコーヒーを淹れていますか?」の質問を画面上でそのまま表していた。

 ジェームズは3つの競合するアイデアを選んだ。

 さて、どのアイデアのプロトタイプ(試作)をつくってテストしようか?

 一番人気は1つめのバーチャルカフェのアイデアだった。ブルーボトルの美的センスは賞賛されているから、それを反映したウェブサイトなら差別化を図れる。これは試さないわけにはいかないが、困ったことにほかのソリューションと相容れない。だが残る2つにもとても興味をそそられ、どうしても絞りきれなかった。

 そこで3つのプロトタイプをすべてつくることにした。なにしろ、きちんと機能するウェブサイトは必要ないのだ。テストでニセのオンラインストアを本物らしく見せるには、主要な数ページさえあればいい。

 僕らはプレゼンテーションソフトの「キーノート」を使って、本物の3種類のウェブサイトのように見えるスライドをつくった。そして工夫して画面をつなぎ合わせ、テスト顧客に使ってもらえるプロトタイプに仕上げた。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
最新の科学でわかった! 最強の24時間

最新の科学でわかった! 最強の24時間

長沼敬憲 著

定価(税込):本体1,400円+税   発行年月:2017年4月

<内容紹介>
生物学、脳科学、医学で次々と解明されてきている、人間の心身を支配する生体リズムの仕組み。健康管理から勉強、ビジネスに至るまで、人間のあらゆる行動に存在している、それをするのに最適な時間を理解すれば、何事にも効率的かつ確実に目的を達成することが可能になる。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍

(POSデータ調べ、5/14~5/20)



ジェイク・ナップ(Jake Knapp)

GV(旧グーグル・ベンチャーズ)のデザインパートナー。「スプリント」の生みの親。これまで23andMe、スラック、ネスト、ファンデーション・メディシンなどのスタートアップとともに、のべ100回以上のスプリントを行っている。GVに加わる前はグーグルでGmailからGoogle Xに至るあらゆるプロジェクトのスプリントを指揮していた。現在世界で最も背の高いデザイナーの一人である。

ジョン・ゼラツキー(John Zeratsky)

GVのデザインパートナーとして、モバイルアプリから検査報告書、日刊紙までのさまざまなものをデザインしている。GVに加わる前はYouTubeでリードデザイナーを務め、その前はフィードバーナー(グーグルが2007年に買収)の初期の社員だった。デザインと生産性に関する記事を、ウォールストリートジャーナル紙、ファストカンパニー誌、ワイヤード誌に寄稿している。

ブレイデン・コウィッツ(Braden Kowitz)

2009年にGVのデザインチームを立ち上げ、ベンチャーキャピタル企業に初めて「デザインパートナー」の役職を導入する。これまで200社を超えるスタートアップに、製品デザインや人材採用、チーム文化について助言を行っている。GVに加わる前はグーグルでGmail、グーグル・アップス・フォー・ビジネス、グーグル・スプレッドシート、グーグル・トレンドをはじめとするプロダクトのデザインを指揮してきた。

櫻井祐子(さくらい・ゆうこ)
京都大学経済学部経済学科卒。大手都市銀行在籍中にオックスフォード大学で経営修士号を取得。訳書に『選択の科学』(文藝春秋)、『イノベーション・オブ・ライフ』(翔泳社)、『[エッセンシャル版]マイケル・ポーターの競争戦略』(早川書房)、『0ベース思考』(ダイヤモンド社)など多数。


SPRINT 最速仕事術

Googleで開発され、GV(グーグル・ベンチャーズ)で洗練された究極のスピード術「SPRINT」。GoogleとGVが成功を生んできたその秘密のノウハウを、開発者自身が手取り足取り公開する。仕事に最速で最大のブレイクスルーを起こす、その画期的な方法とは? 世界23ヶ国で刊行の世界的ベストセラーの驚愕のメソッドが、いま明らかに!

「SPRINT 最速仕事術」

⇒バックナンバー一覧