4月12日、ユーロ圏の存続を脅かす最大の要因はもはや、ギリシャやポルトガルといった小規模な周縁国ではなく、圏内第3の経済大国であるイタリアがユーロに背を向ける可能性かもしれない。写真はユーロ硬貨と地図。ローマで2月撮影(2017年 ロイター/Tony Gentile)

[ロンドン 12日 ロイター] - ユーロ圏の存続を脅かす最大の要因はもはや、ギリシャやポルトガルといった小規模な周縁国ではなく、圏内第3の経済大国であるイタリアがユーロに背を向ける可能性かもしれない。実際に同国が脱退するリスクは小さいが、想像を絶する出来事というわけではない。

 最近発表された2つの報告書は、イタリア国民にとってユーロが何を意味し、なぜ彼らのユーロ熱が薄れたのかを良く示している。同国民はユーロ加盟前より貧乏になり、主な貿易相手国ドイツに対する競争力も落ちたのだ。

 昨年12月に欧州連合(EU)の統計局(ユーロスタット)が公表した報告書は、国民の購買力を示す1人当たり国内総生産(GDP)を2004年と15年で比較。EU加盟28ヵ国の基準を100とした場合、ドイツはこの間に120から124に上昇した半面、イタリアは110から96に落ち込んでいる。

 この結果、イタリアの水準は大国ドイツより、チェコ、スロバキア、スロベニアといった新興国に近くなった。フランスはほぼ横ばいの106だ。

 つまりイタリア国民は、独自通貨リラを捨ててユーロを採用した数年後の2004年に比べ、購買力という点で貧乏になっている。