4月13日、トルコで16日に大統領に実権を集中させる憲法改正案の是非を問う国民投票が実施されるが、約1世紀前、オスマン帝国の瓦礫の上に現在の共和国が築かれて以来で最大の体制変更がもたらされる可能性があり、影響は国外にも及びそうだ。写真はエルドアン大統領のポスター。イスタンブールで撮影(2017年 ロイター/Alkis Konstantinidis)

[イスタンブール 13日 ロイター] - トルコで16日、大統領に実権を集中させる憲法改正案の是非を問う国民投票が実施される。約1世紀前、オスマン帝国の瓦礫の上に現在の共和国が築かれて以来で最大の体制変更がもたらされる可能性があり、影響は国外にも及びそうだ。

 近年、トルコが今ほど世界の諸問題において中心的な地位を占めたことはない。シリアとイラクでの過激派組織イスラム国(IS)との闘いから欧州の難民危機、ロシアおよび米国との関係の変化に至るまで、幅広い問題で注目の的となっている。

 国民投票を巡る議論は、8000万人の国民を真っ二つに分断し、欧州のトルコ系住民にも余波は広がっている。エルドアン大統領は、トルコ系住民に賛成を呼びかける集会の開催を認めなかった欧州諸国の指導者を批判。大統領反対派の海外在住トルコ人の中には、監視されていると訴える者もいる。

 エルドアン氏の熱心な支持者らは、同氏がイスラム教の価値観を呼び戻し、敬けんな労働者階級を守り、空港や病院、学校を建設してくれたと崇拝し、大統領の実権を高めることによってその恩に報いるのは当然だと考えている。

 一方の反対派はエルドアン氏について、権力に固執し、造反に不寛容な人物だと見ている。近代トルコの父(アタチュルク)であるケマル初代大統領が築いた世俗主義の土台を葬り去り、民主主義と言論の自由という西洋的価値観からトルコを一段と遠ざけると批判する。

 エルドアン氏を支持する65歳のエンジニアは「過去15年間、かつてトルコでは不可能だと考えられていたあらゆることを大統領は成し遂げた。橋や海底トンネル、道路、空港などだ」と指摘し、「大統領の最大の特質は、人々の心に触れることだ」と熱く訴えた。