日々の記録や証拠写真を残しておく

要介護認定では、調査員が本人と面談し、
「食事や衣類の脱ぎ着が自分でできるか」
「どの程度、自力で動けるか」
などを確認します。

心身の状態をより正確に把握するため、「主治医意見書」と合わせて判定されますが、調査時に、いつも以上にがんばろうとしたり、「できます」と言い切ったりする人がほとんどです。
短時間の面談では、困っている状況や問題が見えにくいのです。

私の祖母もそうですが、認知症の場合、夜になると急に不安になって騒ぎ始めたり、トイレの失敗が多くなったりするものです。

一時期は早朝に玄関でごそごそしているので、なんでこんな時間に? と不思議だったのですが、日付があいまいになって不安になり、毎朝、新聞で確認していたことがあとになってわかりました。

しかし、初めて会う人には「しっかりしたおばあちゃまですね」と言われたりするのです。

本人もよいところを見せたいという気持ちがあるのでしょう。
ふだんよりしっかりしていたという話はよく聞きますし、極端な例では、歩けないはずの人が歩いたというケースさえあります。

当日の様子だけでは実態がうまく伝わらないと感じるなら、調査が終わった後、場所を変えて家族の話を聞いてもらうようにお願いしましょう。

その際には、日々の状態を記録したメモや、粗相をしたときの写真、あるいは騒いでいるときの動画などがあると説得力があります。