4月17日、初号機の納入が5度延期された国産旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」。2016年10月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 18日 ロイター] - 初号機の納入が5度延期された国産旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」。受注のキャンセルはまだないが、開発費の膨張や遅延に伴う補償負担、さらに営業活動への影響も懸念され、主導する三菱重工業の収益への打撃は必至だ。

 政府支援の下、事業自体は長期に継続される見通しだが、日本の航空機産業の復活を託された「国策」プロジェクトとしての威信は大きく揺らいでいる。

 MRJの事業化が発表された2008年当時は13年に初号機を納入する計画だった。しかし、4度の延期を経て、今年1月には直近の予定だった18年半ばから20年半ばへ先送りされた。

 低燃費の最新鋭機を先行投入するはずが、当初から7年も遅れることで、ブラジルのエンブラエルや加ボンバルディアといった競合メーカー、国を挙げて航空機開発に取り組む中国やロシアに追いつかれるリスクに直面している。

 ただ、顧客からは期待の声もある。米航空機リース会社エアロリースは昨年8月、18年の納入開始予定で20機(確定10機)の購入契約を結んだ。同社パートナーのジェップ・スロントン氏は、MRJの事業を担う三菱航空機(愛知県豊山町)の株主企業を「悪くない顔ぶれだ」とし、納入延期後も契約はそのままだ。

 三菱航空機は三菱重工が64%出資し、その他の株主にはトヨタ自動車や三菱商事(各10%)、住友商事や三井物産(各5%)、日本政策投資銀行(1%)などが名を連ねる。