[東京 18日 ロイター] - 安倍晋三首相は18日、来日中のペンス米副大統領と会談し、緊迫する北朝鮮情勢をはじめ幅広いテーマで意見交換した。この席でペンス副大統領は、米国が日本国民の直面している困難な局面を理解し「100%ともにある」と指摘。日米同盟の強固さを強調した。これに対し、安倍首相はあらゆる選択肢がテーブルにあるとの米国の立場を支持していると表明し、日米連携の重要性をあらためて指摘した。

安倍首相とペンス副大統領は、首相公邸で昼食をともにしながら会談。ロス商務長官、岸田文雄外相、世耕弘成経産相らが同席した。

ペンス副大統領は「トランプ大統領が安倍首相と築いた良好な個人的関係を高く評価している」、「日米同盟は地域の平和と安全保障の要」であると指摘。

そのうえで対北朝鮮問題では「あらゆる選択肢があるが、トランプ大統領は日本、中国、韓国と平和的な解決を模索する決意である」と述べ、日本国民と100%ともにあると述べた。

経済関係では、この後に行う日米経済対話で議論とその後の枠組みの発表を楽しみにしていると語った。

これに対し安倍首相は会談の冒頭で、北朝鮮に対して「対話のための対話は意味がない」、「あらゆる選択肢がテーブルにあるとの米国の立場を支持する」と表明した。

会談後、萩生田光一官房副長官は、両者が、安全保障など経済を除く分野で懸案事項に関して話し合ったと説明した。また、北朝鮮が新たな脅威となっている点を共有していると指摘。

朝鮮半島情勢では、中国に一段と大きな役割を求めることで日米が一致したという。同時に安倍首相からペンス副大統領に対し、拉致問題は安倍政権にとって重要課題であると伝達したことを明らかにした。

また、沖縄の負担軽減でも日米は一致したと語った。

一方、北朝鮮が核実験を実行した場合の対処方法では議論がなく、朝鮮半島情勢に関連し、邦人保護についてもやりとりはなかったという。

<ロス長官、にじませた日米FTAへの強い希望>

これに先立ち、安倍首相はロス商務長官と個別に会談。日米間における通商問題について意見交換したとみられる。

また、ロス商務長官は同日午前、世耕通産相と会談。終了後、2国間の自由貿易協定(FTA)について記者団から質問され、今後どのような形をとるかを話すのはやや時期尚早だが、日本との貿易関係を強化したいと考えているし、協定の形でそうなることを望んでいる」と述べ、FTA締結への強い希望をにじませた。

世耕通産相は、この問題に関する質問に対し「経済対話で話されることであり、対話の結果を待ちたい」と答えるにとどめた。

この会談は、1時間の予定だったが、45分程度延長して行われた。会談では、まずアジアにおける通商の状況について意見交換し、その後サイバー人材育成など、経産省と米商務省の協力分野について議論したという。「質の高いインフラプロジェクト」についても意見交換を行った。

世耕経産相は「かなり具体的、率直、実務的な話ができた」と述べた。

(竹本能文、宮崎亜巳、梅川崇 編集:田巻一彦)