家族と過ごす
ライフスタイルの実現

 そもそも会員制リゾートクラブとは、法人や個人が宿泊施設のメンバーやオーナーとなり、一般よりも優遇された予約システムの下、会員料金で利用できるものをいう。施設を維持しながら安定的に運営するため、一定の費用を会員が負担するものが会員権であり、対象施設の不動産の所有権を取得してオーナーになるものと、所定の入会金や預託金などを払い込んでクラブのメンバーになるものがある。

 いずれの場合も、別荘やリゾートマンションの所有とは異なるメリットがある。一つは、メンテナンスなどの維持・管理のための手間や費用がかからず、経済的であること。レストランやプールなどの設備の充実。そして、施設を多く保有しているリゾートクラブの場合は、季節や目的に応じて別の場所にある複数の施設を利用できるという点だ。

体験宿泊で施設の
雰囲気を味わう

 では、会員制リゾートクラブを選択するとき、具体的に注意すべきポイントは何だろうか。

 一番大切なのは、クラブとの相性だ。立地や施設、アクティビティの内容も重要になるが、そのリゾートクラブが持つ運営の理念を理解することが重要だ。会員となることで、どのような人生が実現できるのか。それを見極めた上で、相性の良いクラブを選ぶべきである。

 また、運営会社が他にどのような事業を展開しているかを確認して、長期的な安定運営の判断もしておきたい。

 さらに、体験宿泊は必須だ。施設の雰囲気を味わい、従業員の対応に留意し、レストランでは値段や素材を確認する。できれば1泊ではなく連泊。長く滞在することで、自分が本当に楽しめるかどうか分かる。そして「多少の粗を見つけた方がいい」と大谷教授は言う。長い付き合いには、嫌なこともあるのが当たり前。その粗=嫌なことが許容できるようであれば、むしろ愛着が湧くようになるという。

 積極的に休暇を取って家族と過ごす時間を確保し、ライフスタイルや人生のシナリオを明確にする。会員制リゾートクラブは、そのためにある。