4月17日、トランプ米大統領(写真)の下ですぐにも緊張緩和が訪れるというロシアの抱いていた期待は消えつつある。ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地で13日撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

[モスクワ 17日 ロイター] - トランプ米大統領の下ですぐにも緊張緩和が訪れるというロシアの抱いていた期待は消えつつある。トランプ大統領誕生を歓迎していたロシア国営メディアは16日、トランプ氏は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長よりも恐ろしいと批判し、同大統領への見方を大きく転換した。

 ロシアの同盟国であるシリアに対するミサイル攻撃や、アフガニスタンの過激派組織「イスラム国」を標的にした最強の非核爆弾投下、そしてオバマ前政権時代のクリミア政策を踏襲するとした米政権の決断は、トランプ大統領が親ロシア路線を取るというロシア側の期待が当面脇に追いやられることを意味している。

 ロシアの国営メディアが指標となるとすれば、北朝鮮の核プログラムに対するトランプ大統領の強硬姿勢や、同地域への空母艦隊派遣の決断は、歴代の米大統領よりも外交問題に介入しないかもしれないというロシアのいかなる希望も葬り去ってしまったように見える。

 ロシアで週1回放送される主要ニュース番組の司会者、ドミートリ・キセリョフ氏は、同国政府寄りとして知られる。同氏はすでに「トランポマニア」から一転、米大統領を批判し始めている。

 それまで米政界の既成勢力から「独立」しているトランプ大統領を称賛していたキセリョフ氏だが、ティラーソン米国務長官のロシア訪問後初めて行った放送で、「一歩間違えば、世界で核戦争が勃発しかねない」と警告。「ドナルド・トランプ氏と金正恩氏という2人の対立の結果として戦争は起こり得る。2人とも危険だが、どちらがより危険か。それはトランプ氏だ」と番組で語った。