4月19日、足元のドル安/円高の動きで、日本企業のドル/円想定レートが円高方向に修正される公算が大きくなっている。写真は都内の為替ディーリングルームで2013年12月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 19日 ロイター] - 足元のドル安/円高の動きで、日本企業のドル/円想定レートが円高方向に修正される公算が大きくなっている。従来、2017年度は110円とする企業が多かったが、現在の水準は3月日銀短観の想定レートに近い108円半ばに下落。保守的な見方をベースに105円を選択する企業が増えれば、今週から始まる決算発表で当初の通期予想が、減益となるケースも増えそうだ。

経営者のバイアス

「きょうは社内でもめていた」──。ドルが108円前半まで下落した17日、ある大手機械メーカー社内では、事業計画の前提となる想定為替レートについて激しい議論になった。同社は直近110円とみていたが「108円台が長引くようなら、105円にしなければならないとの意見が出た」(経営企画担当役員)という。

 3月日銀短観(調査期間2月27日─3月31日)によると、17年度の大企業・製造業のドル/円想定レートは平均で108.43円。3月前半に米利上げ観測が強まりドルが115円半ばまで上昇していた当時は「余裕」のある設定だった。

 しかし、足元でドル/円は「短観レート」の水準まで下落。テクニカル面では中期トレンドを示す200日移動平均線や、52週移動平均線を一時割り込んだ。政治や地政学上のリスクに加え、さえない米経済指標も多くなっており、米長期金利が、年初から維持されていた2.3%を大きく下回るなど、ファンダメンタルズ面でも分岐点にいる。

 3月中は110円に想定レートを置きやすい状況だったが、このまま108円台が続けば、業績の下方修正要因になる。当初の業績発表段階では予想利益が小さくなったとしても、下方修正より上方修正を好む経営者は105円を選択する可能性が高そうだ。