[ニューヨーク 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のクーレ、プラート専務理事2人は、ユーロ圏経済の見通しは改善しているものの、金融引き締めを行う時期にはないとの認識を示した。

幹部2人の発言は、ECBが景気見通しに自信を深めているものの、金融スタンスを調整する用意はまだ整っていないことを示唆している。

ただユーロ圏経済が直面するリスクを巡っては、クーレ、プラート両氏の意見は分かれた。

クーレ専務理事は、ユーロ圏の経済見通しに対するリスクはおおむね均衡しているとの認識を表明した。ドラギ総裁ほどリスクを警戒していない姿勢を示唆したもので、ユーロ圏の成長モメンタムを強調した格好だ。

クーレ専務理事は「欧州経済のリスクバランスはおおむね均衡していると言える」とし、「個人的にはリスクが下向きだとはもはやみていない」と述べた。金融政策の正常化の見込みも視野に入りつつあるとした。

ECBは従来、以前ほど顕著ではないものの、成長見通しを巡るリスクは下向きとの見解を示している。

ドラギ総裁とプラート専務理事は、ドイツなどが求める金融緩和解除には慎重だ。クーレ専務理事もドラギ総裁に近いとされるが、今回の発言からは、トーンにやや変化が見られることがうかがえる。

一方で、プラート専務理事はユーロ圏景気の好調は上期のみに限られるだろうとして、より慎重な見解を表明。「第1、第2・四半期といった短期ではやや上振れリスクがある」としながらも、「その後は下振れリスクの方が大きい」とした。

両氏の発言には微妙な違いはあるものの、クーレ専務理事は、年末まで資産買い入れを継続し、その後も当面低金利を維持するとしたECBの政策方針は支持する立場を示した。「われわれはフォワードガイダンスを重視している」と指摘。ECBの政策メッセージを変更する理由はないとし、今後変更されるかどうかは、足元の好調な指標が続くかどうかに左右されるとした。

クーレ専務理事はまた、ECBはある時点でマイナス金利が政策伝達において差し引きマイナスとの結論に至る可能性があるが、まだその時点には達していないとした。現在はバランスシート拡大を巡る協議はそれほど行れていないとも述べた。

また、インフレ率が目標水準に持続的に回帰するか一段の確信が必要とした。

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