――他にどんな本を読んできましたか。

 小学生の頃は図書館にあった「ギリシャ神話」を読んでましたね。ギリシャは今でもなぜかすごいと思っています。中高時代は(米国の文化人類学者の)グレゴリー・ベイトソン、サイバネティクス理論提唱者のノーバート・ウィーナーなどの本も好きでした。

社会人に重要な「ゲーム」と「戦略」の分別

――中高時代はどんな過ごし方をしていましたか。

 ギターを弾いたり、絵を描いたり。人生どうしようとか、そんなことは何も考えていなかったです。あとカードゲームのマジック・ザ・ギャザリングが好きで、ゲーム部には入っていました。あれ発明したリチャード・ガーフィールドはマジで天才だと思う。高校の時は全国優勝もしました。

――何が面白いと思いますか。

 運ゲー(運に左右されるゲーム)なんだけど、覚えないといけないことも多い。1000枚超のカードが頭に入っているかが勝負。入試に似ている面もある。出題範囲は決められていて、全部は覚えられないかもしれないけど、中には覚えてしまう人もいる。センターで900点取るレベルの戦いになったら、覚えているのは当然で、どう絞っていくか、見えないものを予測する戦いになる。ただし、最後は常に確率論でしかなくて、深読みするしかない。

 猪子さん(チームラボの猪子寿之代表)とよく言うんだけど、僕はゲームのルールを変えるのも好きだけど、ゲームに勝つのも好きなんですよ。猪子さんは「ゲームのルールを変えてしか生き残れない」と言うことが多いけど、僕はゲームのルールが変わらなくても勝てると思っている。ゲームのルールが変わって勝てるのは、プレーヤーがいなくなるから当たり前です。でもゲームのルールを変えても、最終的にはゲームの中で勝たないといけない。その両方あると最強です。

――ゲームは幼少時から好きでしたか。

 そうですね。ゲームという言葉は昔からよく使うんですが、もっと広い見方をすると、単に「楽しい」といった意味ではなく、「ビジョンを立てる」というのはゲームの外にある話だと思っています。「どういう問題を解けば戦いに勝てるか」という「時代的な戦略」というものはもうちょっと高度なところにあって「一歩ひいたゲーム」なんですよ。つまり「戦略」にはズルが存在するし、巨額のお金をぶち込むとか、時にはとんでもないことをしてもいい。