[ローマ 21日 ロイター] - 格付け会社フィッチ・レーティングスは、イタリアのソブリン債格付けを「BBBプラス」から「BBB」に引き下げた。低調な経済成長や財政状況の悪化、銀行セクターの問題などに加え、総選挙を来年に控えた政治リスクを格下げの理由に挙げた。見通しは安定的とした。

フィッチは昨年10月、イタリアで憲法改正の是非を問う国民投票が12月に控えていることを踏まえ、同国の格付けを将来の格下げの可能性を示す「ウォッチ・ネガティブ」に指定した。

国民投票で憲法改正案が否決されたことを受けて当時のレンツィ首相が辞任し、ジェンティローニ前外相が後任となった。

フィッチは「イタリアは一貫して財政状況が悪化し、財政再建が先延ばしされ、経済成長は弱く、この結果、非常に高い水準の一般政府債務が圧縮できずにいる。これにより、負のショックに見舞われる可能性が高くなっている」と指摘。

「また、さらに問題を大きくしているのが、政治リスクの増大と銀行セクターの脆弱(ぜいじゃく)性で、12月以降3行への公的資金注入の決定が必要となっている」とした。

イタリア10年債利回りのドイツ国債利回りへのスプレッド(上乗せ)は1年前の1%ポイントから2%ポイント超まで拡大している。

フィッチは、来年の総選挙を前に「政府の弱体化あるいは不安定化のリスクは高まっており、ポピュリスト(大衆迎合主義者)およびユーロ懐疑派の政党が政策に影響を及ぼす可能性も強まっている」との見方を示した。

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