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就活生のための最新業界・企業研究2015
みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

採用担当者が怒るのは当たり前!?
都市伝説化した“恐怖の内定辞退”に怯える就活生たち

石渡嶺司 [大学ジャーナリスト]
【第24回】 2011年6月8日
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内定辞退にまつわる都市伝説はさまざま
採用担当者が最もむっとする辞退の方法

 賠償責任と同じくよく言われるのが、「内定辞退が怖い」。

 特に某証券会社の内定辞退のエピソードは有名です。

 学生が内定辞退を申し出ると、「クリーニング代だ」と言って1万円渡した後、熱いコーヒーを頭からかける、というもの。

 昨秋刊行の『就活のしきたり』でもこのエピソードを紹介するために調べましたが1990年代にはすでに就職情報誌で何度となく取り上げられています。20年以上も延々と怖い会社と言われ続けるとはこの証券会社にとっては迷惑な話です。

 仮にですが、コーヒーをかけられて火傷でもすればそれは傷害罪になってしまいます。それこそ企業にとってはイメージダウンになるわけで、まともな神経の採用担当者ならまずしないはずです。

 ただ、金融系は他社に比べて内定辞退に厳しいことは確か。

 「内定を出すから、今この場で他社に選考・内定辞退の電話をかけろと言われた」
「内定辞退に行ったら、1時間近く、延々と説教された」

 などの話は良く聞きます。あんまりうるさく言うとかえってイメージダウンになると考えたか、一部の企業では、即答を求めないなど軟化していますが。

 内定学生・社会人に聞いてみると、内定の連絡を貰った段階で正直に言うのがまず大事なようです。

 「いくつかの企業で迷っている、と正直に言った。最後はうちに来てくれると思うから、と待ってくれる企業もあったし、それなら内定は出せないと言われた企業もあった」

 「第一志望の企業があって、その選考が終わるまで待ってほしいと正直に言うと、あっさり待ってくれた」

 採用担当者にも話を聞いてみました。

 「一番困るのは必ず入社する、第一志望だから、と言っておきながら内定辞退されること。内定連絡のとき、正直に言ってくれれば、こちらも内定者を増やそうとか、手の打ちようがある」

 「うちではなく他社が第一志望と言われても、それほどショックではない。何度も面接をしているから、他社で内定が出そうかどうか大体わかる。『君は他社で内定しそうにないし最後はうちになるから安心して待つよ』なんて口が裂けても言わないけどね」

 待ってもらったとしても、内定をキープした状態はいつまでも続きません。複数社から内定を貰っていれば、いつかは内定辞退をしなければなりません。

 採用担当者が一番むかっと来るのはメールだそうです。

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石渡 嶺司 [大学ジャーナリスト]

1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。日用雑貨の営業の派遣社員、編集プロダクションなどを経て2003年に独立。日本全国350校を超える大学を調査、とくに就職活動をめぐって、学生や大学就職課、教職員団体、あるいは高校生向けに積極的な執筆や講演活動を行う。主な著書に『就活のバカヤロー』『最高学府はバカだらけ』(以上、光文社新書)、『ヤバイ就活!』『就活のバカタレ!』(以上、PHP研究所)などがある。


みんなの就活悲惨日記 石渡嶺司

「第二次就職氷河期」といわれる現在。学生、企業、大学、親など、取り巻く関係者すべてに悲壮感が漂っている。こうした悲壮感が漂うなか、彼らの実態とはどのようなものなのか。その様子を時系列で追いながら、誰が就活を悲惨にしているのか、“犯人”を探る。

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