[24日 ロイター] - <為替> ユーロがドルと円に対して急伸。フランス大統領選第1回投票で、親欧州連合(EU)で中道系のマクロン前経済相が極右の国民戦線のルペン党首を抑えて得票首位となったため、欧州政治の不安定化懸念が後退した。

世論調査によると、マクロン氏は決選投票でルペン氏に最大30%ポイントの差で勝利する見通し。TDセキュリティーズのシニア通貨ストラテジスト、メイズン・イッサ氏は「この差は非常に大きく、マクロン氏が決選投票で敗れるとは想定しがたい」と述べ、投資家の関心は27日の欧州中央銀行(ECB)理事会に移る公算が大きいとの見方を示した。

ユーロ/ドルは、海外市場で付けた5カ月半ぶり高値の1.0935ドルからはやや伸び悩んだ。ただこれはマクロン氏が決選投票で勝てるかどうかの疑念というより、利益確定の動きが影響しているとアナリストはみている。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は約1%安の99.031。

<債券> 国債利回りが総じて2週間ぶりの水準に上昇した。仏大統領選の第1回投票で、マクロン前経済相がルペン党首を抑え首位で決選投票に進んだことで、安全資産とされる米国債の投資妙味が薄れた。マクロン氏の勝利で、フランスのEU離脱やユーロ分裂を巡る懸念が後退した。

ただ、午後に入ると、ショートカバーや押し目買いが入り、米国債価格は下げ幅を縮小。とりわけ利回り上昇を好機とみた欧州勢が長期債に買いを入れたという。

米10年債<US10YT=RR>は一時は2週間ぶりの高水準となる2.325%をつけた。

30年債<US30-YT=RR>は2週間ぶりの高水準となる2.964%をつける場面もあった。

市場は、今週実施される総額880億ドルの2・5・7年債入札のほか、トランプ米大統領が26日に明らかにするとしている税制改革を巡る「重大発表」に注目している。

アクション・エコノミクスのグローバル債券部門マネジングディレクター、キム・ルパート氏は「トランプ政権が医療保険制度改革(オバマケア)改廃の頓挫後に、想定より早く税制改革案に取り組んでいるという事実が株価を支援する一方、米国債は売られやすい地合いとなるかもしれない」と述べる。

<株式> 主要株式指数が反発して取引を終えた。ナスダック総合指数は終値で過去最高値を更新した。フランス大統領選第1回投票で、中道系独立候補のマクロン前経済相がトップで5月実施される決選投票への進出を決めたことを受け安心感が広がり、アジアや欧州に続き米国市場でも買い注文が優勢になった。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントの首席ポートフォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ヤコブセン氏は「(大統領選ではマクロン氏が勝利するとの見通しにより)フランスのEU離脱に対する恐怖感が薄れた。安心感から買われるという典型的な値動きで、中でも金融株でその傾向が顕著だ」と指摘した。

ユーロ圏の銀行株指数<.SX7E>はこの日7.4%高。S&P銀行株指数<.SPXBK>は2.8%上がった。

半面、この日は金や円といった安全資産は売られた。シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX)<.VIX>は10.84と2月14日以来の低水準だった。

米国では今週、米グーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>や米マイクロソフト<MSFT.O>などの四半期決算発表が集中している。

ヴンダーリッヒ・セキュリティーズのチーフ・マーケット・ストラテジスト、アート・ホーガン氏は「企業利益は市場予想を上回りそうだ」と述べ、決算が、良好な見通しをさらに上回る内容となることに期待を示した。

<金先物> 反落。フランス大統領選での極右候補らの躍進を警戒したリスク回避目的の買いが後退した。

利食い売りに押されて一時1266.00ドルまで急落したが、北朝鮮やシリアなどをめぐる地政学的リスクがくすぶっているほか、ドルがユーロに対し大幅安となったこともあり、その後下げ幅を縮小した。

<米原油先物> 続落。石油輸出国機構(OPEC)主導の協調減産延長をめぐる先行き不透明感を嫌気した。

早朝までは安値拾いの買いに加え、ドル安による割安感などから堅調に推移していたが、その後は米国内でのシェールオイル増産に対する懸念が再燃。OPEC加盟・非加盟国による協調減産延長の行方が依然不透明であることも重なり、相場は一気に上げ幅を一掃してマイナス圏に沈んだ。

ロシア政府関係者が、協調減産合意の期限が切れれば、ロシアの石油会社は産油量を拡大する用意があると指摘。サウジアラビアやクウェートが協調減産の延長に前向きな姿勢を示す一方で、ロシアが引き続き消極的な姿勢を見せていることから、警戒感が広がった。