[ワシントン 24日 ロイター] - 米商務省は、カナダ産針葉樹材の輸入に平均20%の相殺関税を新たに適用する。ロス商務長官が24日、明らかにした。

長官はロイターに対し電話で「対象企業によってそれぞれ適用する税率は異なるが、平均では20%だ」と述べた。

また「カナダから輸入される50億ドル相当の木材が(相殺関税の)影響を受ける。これは米国市場の約31.5%に当たることから、カナダとの関係という点において大きな意味を持つ」と語った。

今回の仮決定は米国の材木メーカーの要請を受けたもの。メーカー側は、公有林の伐採を許可されているカナダ企業は実質的に政府の補助を受けているが、基本的に私有林で伐採している米国企業は同様の助成が受けられないと主張していた。

商務省の正式発表は25日の予定。ロイターが入手した商務省の文書によると、最も高い税率が課されるのはカナダのウェスト・フレーザー・ミルズ<WFT.TO>で24.12%、次いでキャンフォー<CFP.TO>の20.26%。

仮決定は、過去90日間に輸入された分と新たな輸入分について、米税関当局に預託金の徴収を指示する内容。

ただ、相殺関税が適用されるには、商務省がこれを最終決定し、双方の証言を含めた調査を経た上で、米国際貿易委員会(ITC)が承認する必要がある。

カナダ政府は米国の措置を非難し、訴訟を通じて自国林業の権益を保護する意向を示した。

米国とカナダにメキシコを加えた3カ国は、この夏にも開始が予定される北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に向けて準備を進めている。

報道を受けてアジア市場では米ドルが対カナダドルで急伸し、ほぼ4カ月ぶり高値をつけた。

ロス長官はロイターに、米国が針葉樹材に相殺関税をかけるはるか以前からカナダは米国からの一部乳製品の輸入を制限し、「既に報復している」と語った。

トランプ大統領は先週、酪農業が盛んなウィスコンシン州を訪問した際、米国の酪農業がカナダの保護主義的な通商政策で打撃を受けていると発言、国内産業を守る方針を示した。

ロス長官も、ウィスコンシン州の酪農家は(カナダの輸入)制限によって「農場を失いつつある」と述べた。

一方、カナダのカー天然資源相とフリーランド外相は共同声明を発表。ロス長官の非難は「事実無根で正当な理由がない」とし、相殺関税によって米国の住宅の建築あるいは改築コストの増加につながるとの見解を示した。

*内容を追加しました。