4月20日、中国の投資家がこれまで人気だった小型株に背を向け、優良な大型株で構成される中国版「ニフティ・フィフティ」指数に注目するようになった。写真は1月、上海で撮影 (2017年 ロイター/Aly Song)

[上海 20日 ロイター] - 中国の投資家がこれまで人気だった小型株に背を向け、優良な大型株で構成される中国版「ニフティ・フィフティ」指数に注目するようになった。投機的な取引への締め付け強化や、中国経済が年後半に減速するとの見方が背景にある。

 より安定的なリターンを求める志向が強まったことと、新興企業の上場が急増して小型株の価格を押し下げたことも影響している。

「ニフティ・フィフティ」は元々、米国で1960年代から70年代にかけて機関投資家に好まれた優良企業50社を示す表現で、ゼネラル・エレクトリック(GE)、コカ・コーラ、IBMといった銘柄が含まれている。

 中国でこれらの企業に近い家電大手のグリー・エレクトリック・アプライアンシズ(珠海格力電器)や高級酒メーカーの貴州茅台に今、投資家が殺到している。

 中国株全般が最近軟調な中、グリーは年初から38%程度上げて今週は最高値を更新。貴州茅台は時価総額で世界最大の高級酒メーカーに躍り出た。

 中国の機関投資家は一貫して大型株を支持し続けてきた。しかし個人投資家のリスク志向が高い同国において、大型株はこれまで小型株ほどの人気を欠いていた。

 イーストマネー・セキュリティーズが算出する優良株指数「イーストマネー・ニフティ50」は年初から5%以上上昇し、上海総合株価指数の約2%高をアウトパフォームしている。

 半面、深セン証券取引所の新興企業向け市場「創業板(チャイネクスト)」の指数は6%近く下げた。

 2009年以来、優良株に比べて小型株が強い人気を集め続けたことから、両者のバリュエーションには大きな差が生じている。

 今年に入っての相場調整にもかかわらず、創業板の株価収益率(PER)は50倍程度、深セン証券取引所の中小企業向け市場「中小企業板(SME)」は40倍程度と高止まりしている。

 一方で、やはり中国版ニフティ・フィフティとされるSSE50指数のPERは10倍に満たない。

 規制当局が企業による野放図な資金調達や買収を規制し、投機の取り締まり強化を表明したことで、小型株への興味は急速に衰えた。

 マイノリティ・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、シュー・リアン氏は「小型株には投機を狙う人々から強い関心が集まっていた。(小規模企業は)株価水準が高いため安く資金を調達して買収を行い、急成長を保つことが可能だったからだ」と説明。「ひとたびそうしたゲームができなくなると、本当の姿が露わになる」と述べた。

 規制当局が新規株式公開(IPO)の制限を緩めたため、新興企業の上場が急増し、小型株全般のバリュエーションを圧迫したという側面もある。

 シュー氏は、優良株は割安でリターンが安定しているため今後も上昇を続けると予想。「新たなサイクルは始まったばかりだ」と話した。