4月20日、世界的な孤立を深める北朝鮮を訪れた人々によれば、朝鮮人民軍の傘下にある高麗航空は、ここ数ヵ月、消費者向け製品事業を本格的に拡大しているという。写真は同社製の缶入りソフトドリンク。12日平壌で撮影(2017年 ロイター/Damir Sagolj)

[平壌/ソウル 20日 ロイター] - 北朝鮮の平壌空港で飛行機から降りた後も、同国の航空会社「高麗航空」の名称が視野から消えることはない。高麗航空グループは、タクシー事業やガソリンスタンドだけでなく、たばこや炭酸飲料の製造まで手がけている。そのすべてに、機体と同様に、鶴が飛ぶ姿のロゴが記されている。

 世界的な孤立を深める北朝鮮を訪れた人々によれば、朝鮮人民軍の傘下にある高麗航空は、ここ数ヵ月、消費者向け製品事業を本格的に拡大しているという。この国内向けの事業多角化が、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発を理由とする国連の経済制裁に伴い、多くの国際路線を失ったことに関連しているのかどうかは定かではない。

 米国政府は核兵器の実験を続ける北朝鮮を罰するため、高麗航空本体に対する国際的な運航禁止を含め、さらに厳しい制裁措置を検討していると米当局者は語る。

 だが米国が高麗航空に対してどのような措置をとろうと、他国の同調を求める拘束力を持つわけではなく、中国とロシアの協力が得られなければほとんど効果はないだろう。中ロ両国とも、北朝鮮に対する国連制裁に関して例外規定を設けることを求めてきた過去がある。

「北朝鮮について何らかの形で対処が必要であるという点で米中は合意に達しているようであり、中国が高麗航空に対する制裁に賛成する可能性は確かにある。しかし問題は、ロシアがそうした制裁に同意するかどうかだ」と中国・吉林大学のSun Xingjie准教授は語る。

 北朝鮮の当局者が取材に応じることは稀であり、高麗航空からも北朝鮮政府からも、この件についてコメントを得ることはできなかった。