[25日 ロイター] -

<為替> ドルが半月ぶりに111円台に上昇した一方、ユーロはドルに対して5カ月半ぶりの高値を付けた。また米政府がカナダ産針葉樹材に相殺関税を課す方針を示したことを受け、カナダドルが急落した。

ドル/円<JPY=>は一時、半月ぶりの高値となる111.18円に上昇。フランスの大統領選を巡る懸念が後退し、さらに、米新築一戸建て住宅販売が大きく増加したことや、26日にトランプ政権が発表するとみられる税制改革案に対する楽観的な見方を背景に、ドルが円に対して買われた。

クレディ・スイス(ニューヨーク)の外国為替戦略部門でグローバルヘッドを務めるシャハブ・ジャリヌース氏は「仮に明日発表される税制改革案が市場から信頼される内容であれば、ドル/円は一段高となる可能性がある」と述べた。

一方、ユーロ/ドル<EUR=>は一時、5カ月半ぶりの高水準となる1.0950ドルに急伸。欧州中央銀行(ECB)が6月の理事会で、金融緩和策の解除に向け文言の変更を検討していることが、関係筋の話で分かった。仏大統領選がユーロ懐疑派の候補者同士による決選投票になる事態が回避された上、経済が堅調に推移している状況を踏まえ、ECBは6月にタカ派姿勢を強める見通しだ。

ジャリヌース氏は、フランス大統領選の第1回投票でマクロン前経済相が勝利したことに反応してユーロが上昇する「長期的な動きの始まりが見えている」と指摘。みずほ銀行(ニューヨーク)の外国為替ストラテジスト、シリーン・ハラジュリ氏は、ECBがタカ派色を強めれば欧州の金利を押し上げ、ユーロを下支えする公算が大きいと説明した。

こうした中、ロス米商務長官がカナダ産針葉樹材の輸入品に平均20%の相殺関税を新たに適用する方針を明らかにしたことを受け、米ドル/カナダドル<CAD=D4>は一時、2016年2月下旬以来の高水準となる1米ドル=1.3626カナダドルに上昇した。

ハラジュリ氏は米商務省の動きについて「米国と隣国との通商関係に今後、起きることを反映している」と指摘。米国とカナダの通商関係が悪化するとの見方を示した。

<債券> 国債利回りが上昇。トランプ米大統領が26日に発表するとしている税制改革への期待から株価が上昇したことのほか、予算が成立せずに米政府機関が閉鎖される事態は回避されるとの楽観的な見方が台頭したことが背景。国債利回りは7年債を除き、2日連続で2週間ぶり高水準を付けた。

トランプ大統領は前週、選挙期間中から確約してきた税制改革をめぐる「大きな発表」を行うと表明。DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏はこの日の国債の売りについて「非常に効果的な税制改革が発表されることに対し市場ではヘッジする動きが出ている可能性がある」との見方を示した。

トランプ大統領は前日、現行の暫定予算の期限が今週末28日に迫るなか、メキシコとの国境の壁建設費用を新たな予算に盛り込むことを先送りにする可能性を示唆。民主党との対立の要因が取り除かれ、9月30日までの新たな予算が成立せずに政府機関が閉鎖する事態は回避される可能性が出てきたこともこの日の国債利回り上昇につながった。

政府機関が長期間にわたり閉鎖される事態になれば米連邦準備理事会(FRB)は各種経済指標に関するデータが入手できなくなり、それにより短期的な利上げの公算は小さくなるとの見方が出ていた。

260億ドルの2年債入札は旺盛な需要を集め、間接入札者の落札比率は58.92%と、2009年6月以来約8年ぶりの高水準となった。

<株式> 企業の好決算を追い風に主要指数がそろって上昇、ナスダック総合指数は6000ポイントの大台に乗せて過去最高値を更新した。

利益が予想を上回ったキャタピラー<CAT.N>が7.9%、マクドナルド<MCD.N>が5.6%と、それぞれ大幅上昇した。

グローバル・マーケッツ・アドバイザリー・グループのシニア市場ストラテジスト、ピーター・ケニー氏は「ダウ工業株指数を構成する大手企業中の大手企業、特にキャタピラーの決算がけん引役となった。米企業の収益性が伸び、前年比での大幅な増益をもたらすというテーマのけん引役だ。これは素晴らしいストーリーだ」と話した。

アップル<AAPL.O>とマイクロソフト<MSFT.O>という大型株の上昇がナスダック指数を押し上げた。

トムソン・ロイター・エスティメーツによると、S&P500種指数を構成する企業全体の第1・四半期の利益は11.4%増となり、2011年以来で最も大幅な伸びを示す見通しだ。

トランプ米大統領が26日に予定される税制改革の提案に、多数のオーナー企業の法人税率を現状の39.6%から15%に引き下げることを盛り込むとするウォールストリート・ジャーナル紙の報道を受け、S&P500種指数はこの日の高値を付けた。

フォート・ピット・キャピタル・グループのシニア株式調査アナリスト、キム・フォレスト氏は、パートナーシップ形態企業やオーナー企業を対象とした減税は投資に対する強力なテコ入れになる、との見方を示した。

<金先物> 続落。リスク選好が高まる中金の需要は後退した。この日午前に発表された米経済指標は強弱まちまちで反応は限定的。 商務省が発表した3月の新築一戸建て住宅販売件数は前月比で増加し、市場予想も上回った。一方、コンファレンス・ボードが公表した4月の消費者景気信頼感指数は前月から低下し、予想も下回った。

<米原油先物> 反発。米国内の原油・石油製品の在庫取り崩し期待を背景に買い戻しが入った。

減産合意ではロシアが延長の可能性に明確な意向を示しておらず、きょうはドボルコビッチ副首相が減産終了後の産油量は増加の可能性に言及した。

アナリストらは21日までの週の原油在庫は170万バレル減、ガソリンと留出油在庫はともに100万バレル減と、いずれも取り崩しを予想。これを手掛かりに需給均衡への期待が再浮上し、相場はプラス圏に切り返した。

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